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美しい風景が描く心情。映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
本年度アカデミー賞主演男優賞、脚本賞受賞!
こんにちは。あいぽんです。今日は、映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』という映画を紹介したいと思います。
2017年のアカデミー賞で、主演男優賞と脚本賞を受賞した他、映画賞227部門ノミネート、107部門を受賞した作品です。
主演を務めるのは『アルマゲドン』や『アルゴ』などで知られるベン・アフレックの弟ケイシー・アフレック。孤独と哀しみと抱える主人公リーを演じています。
そして、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』では、ベン・アフレックと共に脚本&主演を共に務めたマット・デイモンがプロデューサーなのです。(つまり、ベン・アフレックの弟と親友がタッグを組んだということです!)
哀しみと孤独を抱えるリーと父を失った甥の交流
さて、ストーリーの舞台はアメリカ。突然の兄の死をきっかけに故郷マンチェスター・バイ・ザ・シーに帰ってきたリー(ケイシー・アフレック)は兄の息子パトリックと暮らすことになります。
リーにはある哀しい過去があり、それがきっかけで故郷を離れたわけですが、街にいるとどうしてもその過去と向き合わざるをえないわけで…。
誰にも心を開かず孤独に生きるリーと父を失ったばかりの青年パトリックの交流が優しくゆったりと描かれます。
美しい港町マンチェスター・バイ・ザ・シーの風景が冬から春へ変化していく様子が、ふたりの時間の変化を物語ります。時折、窓の向こうに映し出される風景が哀しみを帯びていて、それがすごく美しい。
- 「哀しみは乗り越えなくてはいけない」と思いがちだけど、そういかない現実だってある。時間が経って変わっていくもの、変わらないもの、変えられないものがある中で、そこでどう生きていくかなのかもしれないなということをじんわり思いました。
マット・デイモン「この映画は忘れられないものになった」
ちなみに、もともとはマット・デイモンが監督も主演を務めるはずだったのだそう。スケジュールの都合などで主演はケイシーに、監督はケネス・ローガンとなったが、その結果「力ある役者と脚本、そしてケネス監督の演出によって、この映画は忘れられないものになった」とマット・デイモン自らが口にするほどの傑作が誕生したのです。
(映画ってそういう奇跡みたいな掛け合わせで、傑作が生まれるからおもしろいですよね)
美しい風景と音楽が、静かに展開されるストーリーをさらに際立ててくれるので、ぜひ、劇場で観てもらいたい作品です。
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マンチェスターバイ・ザ・シー
- 本年度アカデミー賞主演男優賞、脚本賞受賞!
- 監督・脚本:ケネス・ロナーガン
- 出演:ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー、ルーカス・ヘッジズ、カーラ・ヘイワード
- 2016年/アメリカ/137分
- ©2016 K Films Manchester LLC. All Rights Reserved.
- ユニバーサル作品
- 配給:ビターズ・エンド/パルコ
- 5月13日(土)シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー
- 公式サイト:manchesterbythesea.jp
- <あらすじ>マット・デイモンがプロデューサーを務め、『ギャング・オブ・ニューヨーク』の脚本でアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされたケネス・ロナーガンが監督・脚本を務めた珠玉の人間ドラマ。
- ボストン郊外で便利屋として生計を立てている主人公が、兄の死をきっかけに故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーへ戻り、16歳の甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていくー。