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週末読みたい本『d design travel SHIZUOKA』
ただおしゃれというだけではない、静岡らしいデザインが集まりました。
こんにちは。箱庭編集部みのりです。
今回の週末読みたい本は、読むと思わず旅をしてみたくなる“ガイドブック”をご紹介したいと思います。
今まで箱庭でも何度か取り上げてきた、日本中をデザインの視点で旅するトラベルガイド『d design travel』。デザイン視点で楽しめる場所を紹介してくれるのはもちろん、その土地の文化にしっかり目を向けているところが素敵です。そんな『d design travel』の静岡号が、7月7日に発売されます!
約2カ月間、編集部が実際に通ったスポットが詰まった新しいガイドブック
実は2011年にも発刊されたことのある静岡号ですが、今回、増補改訂版として発売されることなりました。編集方針は当時と同じだということですが、6年の間に新たに生まれた場所や、成長してきた場所もあるので、また新たに楽しめるガイドブックになっています。
編集部は約2ヶ月間をかけて現地の取材をするそう。お店などに最初から取材依頼をすることなく、まずは自費でその場所に通い、その場所への理解を深めるのだとか。編集部員が心から本当に良いと思ったところだけが詰まったガイドブックになっているんですね!
それでは、早速中身を見てみましょう。
いろいろ見てみると面白い!静岡県の数字
目次よりも先に掲載されているのは、「静岡の数字」。面積は7,777㎢で、なんとも縁起のいい大きさ!富士山の高さ3,776は、知っている方も多いのでは?私が気になったのは、ピアノの出荷量の数。年間35,174台(2014年)にもなるんですね。日本のほぼ全てのピアノが静岡県で作られているんだそうです!
続けて現れたのは、静岡あるあるがかわいらしいイラストと共に紹介された「静岡のふつう」。これを読めば、静岡の県民性が浮かび上がってくるんです。
学校給食に緑茶が出るのは、さすがお茶どころ静岡!という感じだし、静岡市にはおでん屋さんが多く、駄菓子屋や焼きそば屋、定食屋でもおでんが食べられるという情報も気になります。静岡おでんは、黒いスープで具材に黒はんぺんが入っているのが特徴なんだそう。このページを読んでいるだけで、食べに行きたくなりました!
6つのカテゴリーで紹介される静岡らしいデザイン「d MARK REVIEW SHIZUOKA」
『d design travel SHIZUOKA』では、観光(SIGHT)、食(RESTAURANTS)、お店(SHOPS)、カフェ(CAFES)、宿(HOTELS)、人(PEOPLE)の6つのカテゴリーで、それぞれ4つずつ紹介されています。ガイドブックというとたくさんの数の情報が欲しいという方もいるかもしれませんが、数を決めていることでより厳選されたスポットが掲載されているんです。
そんな「d MARK REVIEW SHIZUOKA」から、私が気になったスポットを少しだけご紹介しますね。
まずは、観光(SIGHT)の一つ、文化施設「クレマチスの丘」です。クリエイティブユニットKIGIが手がけたデザインカフェや、写真ミュージアム、美術館、気持ちのいい広場など、私たちが好きなものがたくさんある場所。「みんなの好きなもので包んだ”文化公園”」というナガオカケンメイさんの表現がまさにぴったり!
実は、本誌の表紙のイラストは、KIGIの渡邉良重さんがクレマチスの丘のために描かれた「クレマチスの丘15th記念ビジュアル」なんです。とても素敵なイラストなので注目してみてね。
余談ですが、箱庭編集部のシオリさんが出版記念パーティーに参加した時に出た、表紙をそのまま再現したケーキがめちゃくちゃかわいかったです!
ちなみに、表紙のデザインは100個ほど候補を挙げたなかから1つに選ばれるそう。いろんな魅力のある静岡ですが、それを表す一枚を選ぶのはとても大変な作業なんだとか。
そして、もう一つ行ってみたくなったのは、カフェ(CAFES)のなかから「MOA美術館」内の超絶景ミュージアムカフェ!MOA美術館は熱海の山の上にあり、一面ガラス窓の吹き抜けフロアからは、相模灘や伊豆大島を一望できるそうです。天気のいい日に遊びに行ったらとっても気持ちよさそう。
MOA美術館自体にも見所が多く、なんと玄関から7基のエスカレーターを経由して海抜260mの高さにある本館に入るそうです。展示室は2017年2月に杉本博司氏と榊田倫之氏が主宰する「新素材研究所」がデザインし、リニューアル。真鶴の小松石や奈良の古材など、様々な日本の素材が美しく展示される空間になっているんだとか。熱海と言ったら温泉地のイメージでしたが、こんな素敵な場所があったんですね。
他にも、食事処やデザイン旅館、静岡で活躍する人たちが見開きで紹介されています。組織の中の一人にまでスポットライトが当たっているところが、単なるトラベルガイドではない、この本の魅力だと思うんです。
ナガオカケンメイさんが独自の視点で語る!ディープな静岡の魅力に引き込まれよう。
ぜひ静岡に向かう電車や新幹線の中でじっくり読んでもらいたいのが、2013年から富士宮市民でもある『d design travel』編集長・ナガオカケンメイさんがディープな静岡を語る「ナガオカトラベル」。県東・県中部・県西の各エリアの訪れた場所を、独自の視点で紹介しているのが特徴です。
中でも私が面白いなと思ったのは、ナガオカトラベルの中で紹介されていた「やらまいか」という静岡県民の気質でした。やらまいかとは、浜松市など静岡県西部の方言で、「やってみよう」という意味があるそうです。浜松はホンダ、スズキ、ヤマハなどの世界的な企業が生まれた地域で、企業や発明家を支えたチャレンジ精神を示す言葉なんだとか。
本誌では、やらまいか精神を持つ人たちが造り出した、オリジナルで今までになかったものがたくさん紹介されていました!そんなやらまいか精神に注目した『d design travel』も、今までにない新しいガイドブックだなぁなんて思ったのでした。
静岡の美味いもの、かわいいおみやげも。
旅に出掛けたら、その土地ならではの美味しいごはんとかわいいおみやげは必ず押さえたいですよね。本誌では、海も山もある静岡で、”やらまいか精神”で築き上げられてきた美味しいもの10皿が紹介されています。掲載されているグルメは、『d design travel』編集部と地元のD&DEPARTMENTの静岡店のスタッフが取材中に出会った本気でおすすめしたいお店なんだそう。必ず参考にしたいです!
「静岡県のおみやげ」も、お店と同様に心からおすすめしたいというものばかり。以前箱庭で紹介した「あげ潮」や、静岡へ行ったら買いたいお茶やひものまで。かわいいなぁと思うものから、かっこいいデザインだなと感じるものまで、どれも思わず手に取りたくなるようなものばかり。ぜひおみやげ選びの参考にしてみてね。
私は、d design travel SHIZUOKAを読んでいたら、すっかり静岡を旅しているような気持ちになりました。それと同時に、実際に訪れて静岡をもっと感じてみたい!とも思わせてくれる一冊でした。(さっそく、来月遊びに行きます!)
こちらの『d design travel SHIZUOKA』は、7月7日全国発売です。
東京から週末に気軽に遊びに行くことができる静岡。ぜひ、『d design travel SHIZUOKA』を片手に、静岡県の魅力を再発見してみてくださいね!
『d design travel SHIZUOKA
』
定価:1,900円(税抜)
発売日:2017年7月7日(金)
発行元:D&DEPARTMENT PROJECT
http://www.d-department.com/jp/d-design-travel/shizuoka