亀の子束子谷中店

”元祖日本のたわし”やオリジナルグッズも並ぶ「亀の子束子」の直営店

こんにちは、くろさわゆうこです。

みなさん掃除や料理など毎日の生活で「たわし」を使いますか?
今では100円ショップなどでも安価なものが手に入りますが、たわしと言えばやっぱりこれ、”亀のマーク”でおなじみの「亀の子束子(たわし)」ではないでしょうか?

わたしは実際に料理の時に使っている「亀の子束子」ユーザーの一人ですが、この「亀の子束子」の直営店が実は東京・谷中にあるのです。

知る人ぞ知る、7月2日の「たわしの日」も近いということもあり、先日そのお店に行ってきましたので、箱庭読者のみなさんに早速お知らせしますね。

今年で創業110年、ロングライフデザインを誇る「亀の子束子西尾商店」

さて、昔から馴染みあるたわしの定番「亀の子束子」ですが、東京都北区滝野川に本社を構え、今年で創業110周年になる「亀の子束子西尾商店」さんより製造・販売さています。
”日本の三大発明の一つ”とも評され、創業時と同じ明治40年(1907年)に発売されたこの「亀の子束子」ですが、その後、大正、昭和、そして現在の平成へと約1世紀を経ても「同じ名前」「同じ形」「同じ品質」で変わることなく、国内はもちろん海外でも愛されるロングセラー商品でもあります。
ちなみに、7月2日の「たわしの日」とも深い関係があり、なんとこの「亀の子束子」が特許を取得した日でもあるとのこと。それを祝して、日本記念日協会より「たわしの日」として認定されたとのことですが、誰かにちょっと言いたくなる豆知識ですね。

創業100年以上の歴史を持つ「亀の子束子西尾商店」。定番の「亀の子束子」を中心に、素材や用途、またその時代のライススタイルなどに合わせて数多くの洗浄用品や日用雑貨を扱ってきましたが、そんな毎日の生活で使いたくなる「グッドでロングライフ」なデザインの品々が直営店「亀の子束子 谷中店」にはありました。

2014年、新旧の文化が混ざり合う人気の”谷根千”エリアにオープン

「亀の子束子西尾商店」の直営店として、この「亀の子束子 谷中店」は2014年、東京都台東区谷中にオープンしました。


地下鉄千代田線・千駄木駅より、住宅街を抜けて徒歩約5分ほどでお店に到着。
その名の通りくねくね曲がっている路地のことから「へび道」と呼ばれ(かつては藍染川という小川だったそうです!)、下町の趣きを残しつつもおしゃれな雑貨屋さんなども軒を並べるその一角にあります。

亀の子束子谷中店
全面の白い壁に映える「カメノコタワシ」のロゴとそしてひと際大きなたわし。看板代わりに飾られていると思いますが、これがとってもおしゃれでかわいいですね。

では、早速店内に入ってみましょう。

亀の子束子谷中店

亀の子束子谷中店
店内に入ってまず、目に飛び込んでくるのは趣きと歴史を感じる「亀の子束子」の看板。ロゴでも使用されていますが、著名な作家の方が書かれたものだそうです。

亀の子束子谷中店
このお店ならではの、天井からぶら下がっている「亀の子束子」のオブジェがとっても素敵。白色を基調とした店内は、どこか懐かしい「たわし」を扱っているとは思えないくらい、モダンでおしゃれな空間でした。

亀の子束子谷中店

亀の子束子谷中店
プロのスタイリストに依頼し、シーズンごとにディスプレイを替えているとのこと。取材に行ったちょうど数日前にディスプレイを入れ替えしたとのことで、夏らしい清々しい雰囲気でした。
また「本物を長く使う」ことにこだわり、インテリアのグリーンも生のものだったり、たわしの使用説明も兼ねて使うザルや竹かごも手仕事のものを意識して置いてるそうです。

亀の子束子谷中店
「亀の子束子 谷中店」店長の志垣里佳さん。一つひとつの商品を非常に熟知しており、説明も丁寧でとっても分かりやすく、納得することばかり!まさに「たわしのコンシェルジュ」のような方です。

決して広くはないスペースに、こだわりの商品がズラリと並んでいましたが、どうしてこの場所にオープンしたのか、早速、志垣店長にお聞きしました。
すると、若い方からご年配の方まで、幅広い年代の方が来られるところ、「手仕事」や「職人さん」を思わせる下町のような風情のあるところ、そしてなによりも「たわし」の機能や使い勝手の良さを一人ひとりのお客さまにじっくりと落ち着いてご説明し、より密なコミュニケーションができるところ、という想いからこの谷中を選んだというお答えが。大きい建物をあえて選ばなかったのもそういう理由で、「亀の子束子」と同じく丁寧で誠実な人やモノとの関係を大事にしている姿がうかがえました。

懐かしいだけじゃない!モダンで機能美あふれる「亀の子」プロダクト

自社の製品同様、丁寧で実直なお店づくりをしている「亀の子束子 谷中店」。
お店の素敵な雰囲気やおしゃれなインテリアはもちろん、取り揃えている「亀の子」ブランドもいくつか紹介しますね。

亀の子束子谷中店
たわしと言えばやっぱりまずは、この「亀の子束子」。たらいの水の中で泳ぐ亀の姿に似ているなぁと思い、親しみが持てるよう「亀たわし……、亀の子たわし」と命名したそうです。
繊維に強度がある「パーム(ヤシ)」で作られ、女性でも使いやすいようにと開発された定番の「亀の子束子」1号サイズは、2013年にグッドデザイン、ロングライフデザイン賞を受賞しました。ちなみにわたしは、「チビッコP」という一番小さいサイズをじゃがいもやれんこんなど根菜を洗うのに数年前から使用しています。ぜんぜんへこたれなくて、とっても使いやすいですよ。

亀の子束子谷中店
こちらは、サイザル麻とホワイトパームの2種類の素材がある「白いたわし」シリーズで、女性を中心にとても人気のある商品の一つ。
シンプルな白色、ベーグルのようなかわいらしいかたちなど、現代のライフスタイルやキッチンにマッチするようにと、キッチンコラムニストの石黒智子さんと一緒につくられたものです。見た目のかわいさだけでなく、機能的で穴が空いていることで乾きやすいそうですよ。

亀の子束子谷中店
こちらの「棕櫚たわし 極〆(きわめ)」(上写真上段)とボディアケア用の「健康たわし」シリーズ(下段)も人気商品の一つ。
先ほどの志垣店長曰く、「実はこの棕櫚(しゅろ)のたわしが、機能性と実用性を兼ね備えた一番使い勝手の良いたわしなんですよ」と、強度と柔軟性を兼ね備えた棕櫚の良さを(「コシ」で洗うそうで、漆器やうすはりガラス以外は何にでも使え、コーヒーや茶渋を簡単におとしてくれるそう)丁寧に説明してくださいました。
説明をすればすれるほど、この「棕櫚たわし」の機能と使い勝手の良さを気に入り購入されていくお客様が多いようで、そういうわたしも一つゲットしました〜。

下段の健康たわしは、使用した繊維の強度・硬軟によって4種類あり、その商品名が「サトオさん」「ナリタくん」などと人の名前になっているのがとってもユニーク。ちなみにこの名前、4代目の西尾社長が社員さんの名前からつけたんですって!(ちなみに「ニシオくん」は、この健康たわしを企画した4代目社長に由来)。

そして、たわしだけじゃなく「亀の子」ブランドを受け継いだこの「亀の子スポンジ」が今は大人気!

亀の子束子谷中店
「スポンジのスタンダード」をコンセプトに、2015年に発売されました。今年の3月に抗菌効果の高い銀イオンの全面練り込みというマイナーチェンジを行い、さらなる抗菌力と使いやすさを目指したとのこと。「亀の子束子」同様目を引くクールでモダンなパッケージですが、担当はデザイナーの菊地敦己さん。ちなみに、一番右は今回の創業110周年記念の限定品としてつくられた「亀の子スポンジ 亀の子オレンジ」です。

亀の子束子谷中店
こちらは前述の創業110周年記念の数量限定品で、「BEAMS」「UNITED ARROWS」とのコラボレーションによる「亀の子スポンジ 3オレンジパック」。図らずも3社のブランドカラーがオレンジだったため、それぞれのブランドカラーに近い色とロゴを配し、この「亀の子スポンジ 3オレンジパック」はできました。

亀の子束子谷中店
同じく、創業110周年を記念した「BEAMS」「UNITED ARROWS」とのコラボ企画で、歴史ある亀の子束子のパッケージで特に人気の高かった「紙巻」パッケージをそれぞれ限定1000個で復刻したもの。「BEAMS JAPAN」にて限定販売の赤色は旧ロゴ、「UNITED ARROWS」にて限定販売の緑色は輸出用に使用されていた旧ロゴで、なんと一つ一つ手で包んでいるそうです。かっこいいわ、すごいわですね!

素材や用途によって丁寧で誠実につくられた生活用品の数々ですが、「亀の子束子」のロゴを用い、オリジナルの生活雑貨も展開しています。

亀の子束子谷中店

亀の子束子谷中店
マグカップやTシャツ、トートバックなど普段使いしたいものばかり。どれも「亀の子」のロゴがアクセントになっていますよね、
その中で、こんなキーホルダーも見つけちゃいました。

亀の子束子谷中店
キッチュなイラストも目を引く「亀の子キーホルダー」。「開運」「健康」「恋愛」「合格」の4種類で、それぞれにキャラクターの名前と色などにも意味をもって付けているそう。ちょっとユニークで楽しくなるグッズ。海外の方へのおみやげなどに良いかも??

「亀の子束子 谷中店」いかかでしたか?
取り揃えている商品は長く人々に愛用されているものから、現代のライフスタイルにあったモダンで機能的なものまで、いずれもより快適な生活を満たしてくれる日用品の数々でした。
そして、志垣店長からお聞きするたわしの説明に知ることが多く「たわしって奥深い!」と思もわずにはいられませんでした。天然素材だし、洗剤の使用量を抑えるなど、環境に優しい日用品でもあるんだなぁと改めて思いました。

たわしのことに興味を持った方、もっと知りたくなった方、来る7月1日(土)、2日(日)に毎年恒例の「たわしの日」イベントが、亀の子束子本社特設会場(東京都北区滝野川)であるので、ぜひ行ってみてはいかがですか?
特に今年は創業110周年!当日のイベントに合わせた110周記念オリジナルグッズや限定コラボ商品の販売など”110年分の感謝の気持ちを込めて”みなさまをお待ちしているそうですよ。

また、「たわしの日」イベント開催のため、6月30日(金)〜7月3日(月)まで谷中店はお休みとのこと。
ご注意くださいね。

懐かしいだけじゃない、モダンで機能的で毎日使いたくなる生活用品に出会える「亀の子束子 谷中店」、気になった方はぜひ行ってみてくださいね〜。

    亀の子束子 谷中店

    住所:東京都台東区谷中2-5-14 C店舗
    TEL:03-5842-1907
    営業時間:11:00~18:00 定休日:月曜日(祝祭日の場合は翌火曜日)
    WEB:https://www.kamenoko-tawashi.co.jp

◆参照元 
亀の子束子西尾商店