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麻布十番に泊まれるギャラリーが誕生!日本と台湾をつなぐクリエイティブ拠点「NIBUNNO(ニブンノ)」
アート好き・台湾好きにおすすめ!台日のアート作品に囲まれて過ごす贅沢な空間。
こんにちは。箱庭編集部のみのりです。
たくさんのギャラリーが集まる街・東京。ここ数年、個性的なギャラリーがぞくぞくと誕生しているなか、先日また新たに、麻布十番に素敵な施設がオープンしました。聞くところによると、台湾との深い関わりがあるんだとか。とても気になったので、先日開催されたプレスプレビューに参加させていただきました!さっそくその様子をお届けしたいと思います。
ギャラリーに宿泊施設、オフィスまで?!さまざまな機能を持つ建物。
今回訪れたのは、麻布十番にある「NIBUNNO(ニブンノ)」という名の複合施設。東京タワーにほど近い6階建ての館内には、展示スペース・宿泊施設・デザインオフィス・ショップ・ラウンジなどいろんな機能が詰まっていますが、今回メインでお伝えしたいことは、ここが「泊まれるギャラリー」だということ! ギャラリーなのに泊まれるってどういうことなのでしょうか?
台日アーティストの作品に囲まれた空間が楽しめる!泊まれるギャラリーの客室。
ホテルの客室にインテリアとしてアートが飾ってあるのは良くみますが、こちらのNIBUNNOでは、客室がギャラリーとして機能しています。客室には、その時々のアーティストの作品が個展という形で展示されているんです!それはまさに、ギャラリーに宿泊できるという感覚。
取材時には、2階の廊下で日本人のアーティスト・山田ダリーが手がけた88の星座の木彫りがお出迎えしてくれました。一つひとつの形や色合いがとってもかわいい!これはどの星座だろう?と想像が止まりません。
お部屋へ入ってみると、こちらにもたくさんの作品が並んでいました。コンクリート×白のクールな壁と、木のぬくもりを感じる作品が見事にマッチしていました。
部屋のドアには作品紹介が。泊まれるギャラリーならではですね。
お部屋には、大人2人が泊まれるダブルベットが2つ備え付けられています。インテリアは白で統一されているから、清潔感があって明るい雰囲気!こんなお部屋に住んでみたい〜。
ドライヤーはなんとダイソン。一度使ってみたかったんですよね。他にも歯ブラシセット、タオルセット、スリッパ、飲み水、コップなどのアメニティの備え付けがあります。2階・3階それぞれにトイレ・シャワールームも付いていますよ。
続けて3階へ。先ほどは日本のクリエイター作品でしたが、今度は台湾人作家・陳青琳さんの作品が展示されていました。今にも動き出しそうな迫力のある作品は、鉄骨がむき出しになった解体途中の壁にマッチしています。
シンプルなインテリアのお部屋だからこそ、アートが映えるし、お部屋全体の雰囲気を作っています。ちなみに、展示作品は約3ヶ月で交換されるとのことなので、時期を変えて泊まればまた違うアートが楽しめるんです。展示の予定は順次お知らせされていくので、好みの展示によってお部屋を選ぶことも可能ですよ。今回の作品もとても素敵でしたが、次はどんな作品が展示されるのか気になります・・!
東京タワーが見える5階ラウンジ。
宿泊ゲストだけが利用できるという、5階のラウンジも覗いてきました。ラウンジではさまざまな作品を見ながら、食事や歓談を楽しむことができるんです。アート好きで集まって、ちょっとしたパーティを開催するのも楽しそう!
窓が多いから、光がたくさん差し込んで外にいるような開放的な雰囲気。
お部屋の窓からは、こんなに近くに東京タワーが見えます。東京で暮らしている私ですが、この距離で東京タワーを見ることはなかなかないので興奮しまくりでした。夜になるとライトアップされて、また違ったいい雰囲気になりそう。
誰でも立ち寄れる1階のショップもお見逃しなく。
1階にはレセプションとショップが備わっていて、台日アーティストの商品を気軽に購入することができます。私が気になったのは、台湾の交通機関で使えるスタイリッシュな交通カード。すごくスタイリッシュでかっこいいですよね!こちらの1階は、11:00から21:00のオープン時間内であれば、誰でも立ち入ることができますよ。
台湾人の両国への想いから立ち上がったクリエイティブ施設
1階から5階まで、台日アーティストによる数々の素晴らしい作品が展示されるNIBUNNO。実はNIBUNNOを立ち上げたのは、日本に拠点を構える台湾のデザイン事務所BXG社に勤務する、3名の台湾人の方々でした。日本と台湾の2拠点で活動する建築家の虎尾亮太氏(虎尾+謝建築設計)にリノベーションを依頼し、もともと自動車部品倉庫だったビルを彼らの手で解体するところから作り上げたんだそうです。
その原動力には、彼らが受けた”日本文化への衝撃”と”台湾の実験精神への誇り”から生まれた、日本と台湾それぞれが培ってきたデザインやアートの底力を海外に発信したい、特に若手クリエイターの活躍の場をつくりたいという強い想いがありました。更に、今までWEBや雑誌などのメディア上に止まっていた文化交流の場を直接的なものに変えたいという想いから、人と人とが直接的に関わり合う宿泊型の空間を創り出したんだそうです。
4年後に決まっている”解体”がコンセプトだった!
実は、東京オリンピック後の解体予定を条件に貸借しているこの建物、2020年には取り壊されてしまう予定だそうです。素敵な空間が解体されてしまうと思うと残念な思いがしますが、4年後には更地に戻るということを逆手に取り、時の経過を表現した”二分の”(NIBUNNO)を、設計コンセプトとして打ち出しているんです。
実際に館内を回ってみると、所々からコンセプトを感じ取ることができました。例えば、そのまま残されている壁の文字や穴などの痕跡や、コンクリートと白壁に二分された全フロアの壁からは明確に”二分の”を感じられます。更に、”二分の”という言葉から、日本と台湾、ギャラリー兼宿泊施設など、いろいろな意味に取ることができるのも面白いと思いました。
台日のアート作品を楽しめるのはもちろん、”解体”に目を向けることで時の経過を感じられるのもNIBUNNOならではの魅力。4年後に取り壊されてしまう前に、ぜひNIBUNNOに足を運んでみてくださいね!
NIBUNNO(ニブンノ)
住所:〒106-0044 東京都港区東麻布1-8-2
最寄駅:都営大江戸線赤羽橋駅(徒歩5分)
電話番号:03-6823-2496
WEBサイト:https://www.sselectlab.com/nibunno