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週末読みたい本『東京お遍路ゆる散歩 江戸御府内八十八ヶ所とことこ歩き』
新しい東京の楽しみ方に出会える本
こんにちは、箱庭編集部のみのりです。
突然ですが、「お遍路」と聞くとどんなイメージが浮かびますか?四国を菅笠&白衣に金剛杖というスタイルでひたすら歩き、八十八ヶ所の霊場を巡る・・こんなイメージが一般的ではないでしょうか。今回ご紹介する本の著者・松尾たいこさんも同じイメージを抱いていたそうです。
実は、都内に四国八十八ヶ所の東京版・「御府内八十八ヶ所」が存在することを知っていますか?!『東京お遍路ゆる散歩』は、以前箱庭でもインタビューさせていただいた人気イラストレーター/アーティストの松尾たいこさんが、御府内八十八ヶ所を約2年かけて巡礼し、その様子をまとめたイラストエッセイ&ガイドブックなんです!
御府内八十八ヶ所って?
四国八十八ヶ所を模して創設されたといわれる、御府内八十八ヶ所巡り。江戸時代に生まれた、弘法大師(空海)ゆかりの寺院で構成された八十八ヶ所の霊場が位置するのは、ほぼ現在の東京23区内。これなら気軽に巡礼できてしまいそうですよね?!
今週末にでも始めたい御府内八十八ヶ所巡りですが、本を読む時に注目してもらいたいと思った3つのポイントをお伝えします!
その1:松尾さんのかわいいイラストで描かれた個性豊かなお江戸のお寺たち
本の一番の見どころは、なんといっても松尾さん手描きの寺院のイラストです!優しいタッチや色使いがとてもかわいらしく、お堅いイメージのあるお寺に個性と魅力を感じてしまうこと間違いなし。松尾さんのコメントからも、お寺の雰囲気がひしひしと伝わってきます。イラストゆえ、実際の様子は目で観るまで分からないので、巡礼するまでの楽しみを取っておいてくれるのもこの本の魅力です!
その2:コレクターにはたまらない!八十八ヶ所の御朱印が全掲載
札所を巡った記念であると同時に、巡礼の大きな達成感を得られるアイテム・御朱印。よく見てみると、札所によってデザインが違って個性があり、集めるのが楽しいんです!一番の見どころは、墨で太く書かれた文字。「阿弥陀如来」や「不動明王」などそのお寺に祀られるご本尊の名前が書かれるのが一般的なんだとか。
バラエティ豊かな御朱印を集めるために巡礼をはじめるのも、動機の一つ。ただし、巡礼はスタンプラリーではないので、せめて読経は納めるようにしましょう!松尾さんいわく、とても気持ちが鎮まるそうですよ。
その3:「街で見つけたモノ・コト」を再発見しよう!
3つ目の魅力は、お遍路コースの途中で見つけた面白いものや気になるお店、立ち寄ったごはん屋さんなどが16のそれぞれのエリアの最後にまとめられていること。例えば、巡礼エリア3の早稲田から目白への道では、都電荒川線やペナント屋さん、喫茶店で食べたカレーに出会ったことが分かります。
偶然の出会いに溢れているのは、いつもと違う道を歩くお遍路ならでは。松尾さんが気になったモノ・コトを発見するのも楽しいし、自分ならではの街で見つけたモノ・コトを写真に収めてまとめてみるのも、お遍路の新しい楽しみ方になるかもしれません!
最後に、松尾さん調べによると、お遍路に向かう目的は、自分探しや開運・縁結び、健康促進やパワースポット巡りなど人それぞれでいいそうです。巡り方も順番通りじゃなくてもいいし、車でも徒歩でもいいんだとか。厳しいルールがあるのかと思いきや、とっても自由!
自分流のスタイルで、『東京お遍路ゆる散歩』片手にゆるく楽しく、新たな東京の魅力を発見してみてくださいね~!
『東京お遍路ゆる散歩 江戸御府内八十八ヶ所とことこ歩き』
著者:松尾たいこ
定価(本体価格):1,600円(税別)
サイズ:四六判
ページ数:232ページ (フルカラー)
発売元:キノブックス
発売日:2017年5月27日