はじめての座禅のススメ
こんにちは、箱庭編集部です。
先日行われた箱庭のガッコウ「WEB発信講座」で、グループに分かれて行った記事制作のワークショップ。5チームに分かれて制作し、発表した結果、Bチームのこちらの記事が投票で一位となりました!Bチームのみなさん、おめでとうございます。今日はメンバーみなさんが体験したり調べたりして仕上げた力作をご覧いただきたいと思います。どうぞ!

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今こそ、座禅

最近「こころ」、疲れてません?
遥か昔の仏教にルーツがある「禅」の精神。どうやら現代の私たちも得るものが多そうです。
「禅」の基本的な修行法は「座禅」。今回は、東京の谷中にある擇木道場さんで行われている座禅体験レポートと、日常で「禅」を取り入れる方法をご紹介します!

座禅は一日にしてならず!はじめての座禅体験レポート

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今回キュレーターの二人が訪れたのは、日暮里駅から徒歩5分の場所にある擇木道場さん

実はここ、お寺ではなく言わば「座禅専門の道場」なのです。
座禅を通して心を磨き、人間形成をする「人間禅」を発信しています。

座禅に取り組むことで、本当の自分を知ることができると聞き、更に座禅への興味が深まりました。

擇木道場では、毎週金曜日の21時~23時30分に、「東京で夜一番遅い座禅会」を開催。
途中入場も可能なので、お仕事終わりに都内で座禅を体験することができるんです。
なんと、そのまま宿泊もOK。
土曜日の朝、座禅を組んですっきり一日を始められますよ。

さっそく、金曜夜の座禅会へ!

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初めて座禅をする方は、開始30分前から座禅の座り方のご指導を受けます。
「結跏趺座(けっかふざ)」という、両足を太ももに乗せる足の組み方は、なかなか難しいです……。

しかし、足が組めないからといって座禅ができないわけではありません!
道場の方は、「座れない方は椅子を選ぶこともできるので、座り方で諦めてしまっては勿体無い」とお話されていました。
姿勢を正し、肩の力を抜き、1mくらい先に視線を置いて息を整える。これだけでも心が落ち着きリラックスすることができますが、座禅とは言えません。
数息観(すうそくかん)という、息を数える修行を行います。吸って吐いての一呼吸で1と数え、100まで数えたらまた1に戻ります。

①数を間違えないこと
②雑念を交えないこと
③以上の二条件に反したら、一に戻ること

この三つの条件を守ります。

シンプルなことが難しい。本当の自分を見つめる時間。

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ここまでご指導を受けて、いよいよ禅堂に移動し、座禅がスタート。
広く畳が敷かれた、静かで厳かな空間に気持ちが引き締まります。

(よーし。足を組み、姿勢を正し、息を数える……。)

実際にやってみると、雑念を取り払い、息を数えることだけに集中することは、想像以上に難しい。

まず、1を数えるまでもなかなかいきません。息を整えることに時間がかかってしまい、焦りがでてきて思うようにいかず。

だんだんと慣れてくると、「足がしびれてきたな…。」と雑念が止まりません。そうしている内に数が分からなくなり、また1から……。本当に難しい!

座禅は続けることに意味があるということを体感し、終わる頃には、もっと集中できるようになりたい!と続ける意欲が生まれていました。

はじめて体験した2人の感想は……。

今回の座禅体験で、「息を数えることだけに集中する」という時間は、実はとても贅沢な時間だと感じました。
毎日埋もれるほどの情報のなかで暮らしている私たちは、本当の意味で心を落ち着かせることは出来ていないのかもしれません。
けれど、悩んでいたことはただの雑念だったんだ。そう思えると、なんだか気持ちも軽くなりました。(吉田)

座禅中に湧き出てくる雑念は、仕事でのイライラや最近の食生活の乱れへの危機感でした。そういった雑念を認めたり、受け入れて流すことで、自分自身の心に溜まっていたゴミを掃除しているような感覚を味わいました。
痺れる足と雑念と共に過ごす時間は苦痛ではありましたが、終わった後は、すごく気持ちが良い、貴重な体験でした。
また、座禅を通して自分でも気がつかないうちに心に感情の余白が生まれ、自分や周りに対して優しくなれることに気づき、丁寧な生活を心がけるような意識が芽生えました。(角)

体験してみると毎日続けたくなる、貴重な座禅体験でした!
自分のことを知り、変化するきっかけを探している方にぜひ、実感して欲しいです!

体験に行けなくても大丈夫。誰でも簡単に日常で「禅」を取り入れる方法、あります。

「体験をしに行く時間がなかなか取れない!」

そんな方でも大丈夫。日常で誰でも簡単に「禅」を取り入れる方法はあります。
沢山あるなかで、今回は誰でも簡単にできるものを3つご紹介します。

●「ボーッとする」
え!何もしない!?

そうなんです。何も考えないということが禅を取り入れる第一歩になります。
頭に浮かんでくる物事を極力外に追い出しましょう。

●椅子座禅

椅子さえあれば、時間や場所を選ばず座禅を組むことができます。

大切なのは腰から下を安定させ、上半身を柔軟なまま、力みのない状態にしておくこと。
この状態でゆっくりと呼吸をすれば、心も整ってくるので、頭も心もリフレッシュできるはず。

これならできそう!と思った方は、曹洞宗の公式サイト「曹洞禅ネット」の
いす座禅のすすめをぜひチェックしてみてください。
イラストもあり、丁寧に説明されています。

彼岸寺の座禅アプリ「雲堂」
座禅が気軽にできるアプリで、「雲堂」というものもありました。
提供しているのはインターネット上のお寺、彼岸寺
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座禅開始画面をタップすると、身体を整えるインストラクションがはじまり、鐘の音が鳴ったら座禅開始。お寺で座禅を組んでいる気分になります。

本格的に座禅を体験したり、少しの時間でも日常で「禅」を感じてみたり。
暮らしのなかに取り入れられる禅の教えはたくさんあります。

心の底から、体全体で癒される「禅」を体験してみてはいかがでしょうか。

※「座禅」の表記について
本来の正しい漢字は「坐禅」ですが、当用漢字ではない為、本記事では「座禅」と表記しております。

◆キュレーター(箱庭のガッコウ)
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前澤夏子