+10 テンモア

美しい想像力と台湾の自然風景が込められた靴下を知っていますか?

こんにちは、箱庭編集部 moです。
わたしは夏でも裸足ではなくサンダル+靴下というスタイルで過ごすほど年中お気に入りの靴下を履いていて、かわいい靴下を集めるのも好きなのですが、またかわいい靴下を見つけちゃいました。その名も「+10(テンモア)」。2012年に誕生したMade in TAIWANの靴下ブランドです。今週はそんなテンモアのブランドブック『+10 テンモア 台湾うまれ、小さな靴下の大きな世界』をご紹介したいと思います。

台湾メイド靴下ブランド「テンモア」の魅力を余すことなく紹介したブランドブック

本書は、テンモアのブランドヒストリーや靴下ができるまでのプロセスなど靴下ブランドとしての背景はもちろん、靴下を履いて巡る台湾の旅、暦カレンダーなど、靴下を通して台湾の自然風景、カルチャーやライフスタイルなど、普段とは違った視点から台湾の魅力も感じられる1冊となっています。

靴下好きのみなさんはもちろん、ものづくりやデザイナー・クリエイターのみなさんも楽しめる内容ですので、ぜひ週末読書のお供にしてみてください。全10章でまとめられていますが、今回はわたしが気になった章をいくつかご紹介したいと思います〜!

「+10を毎日の暮らしに。」

+10 テンモア
第1章では、まるで写真集のような魅せ方で、台湾のフォトグラファー鄭弘敬さん撮影によるフォトストーリーが紹介されています。テンモアのコンセプトである“10本の指を前に踏み出して進もう”、“1歩前へ”といったメッセージが伝わってくるような、ふわりと一歩踏み出しているビジュアルで、一気にブランドの世界観に引き込まれます。心躍るような鮮やかな配色や唯一無二のデザインなど、テンモアの魅力がすっと伝わってくるページとなっています。

ブランド成長の足跡

+10 テンモア
ヒストリーの章では2012年に誕生したテンモアが立ち上げから現在に至るまで、どのようにブランドとして成長してきたのかを靴下の画像とともに紹介。1年目の試行錯誤やテーマ・コレクションを作り始めてからのステップアップなど、普段は知ることできないブランドの成長を知ることができます。これからブランド作りや、ものづくりをしたいと考えている人にもとっても参考になりそう!

+10 テンモア
インタビューの章ではブランドを立ち上げたふたりの女性たちのお話が。台湾でのものづくり・デザインの現場や、ブランド名・ロゴの成り立ち、ふたりに影響を与えたものなど、テンモアの誕生秘話を知ることができます。日本では、国内産のプロダクトが当たり前にありますが、台湾の生活用品ではゼロから作った台湾メイドのものが当時は少なかったそう。そんななか試行錯誤して自分たちでブランドを立ち上げていく話がとても興味深く、ものづくりへの熱い思いが伝わってくる内容でした。

一歩一歩にストーリーを。

テンモアらしさがいちばん分かるのでは?と感じる、詩の章もとってもおもしろいです。テンモアの靴下にはすべてストーリー(詩)があり、テーマに沿った詩ができてからデザインが生まれるんだとか。
+10 テンモア
たとえば右下の靴下は《列車の窓に瞬く間に過ぎゆく景色》というネーミングですが、「汽車に乗ると寝るのが惜しくなる。それらが美しく、それらがまったく違うから。」というストーリーのもと作られているようです。
ネーミング自体にもユーモアがあり引きがありますが、靴下が出来てから後付けしたのではなく、ストーリーから生まれるからこそ、台湾の美しい景色やライフスタイルが感じられる靴下になっているんですね。見た目の可愛さだけでなく、ストーリーも知った上で買いたくなる靴下だと思いました。

アイデアから靴下になるまで

+10 テンモア
プロセスの章では、テンモアの靴下がアイデアから形になるまでが事細かに紹介されています。デザインスケッチや商品決定のオーディションなど、どうやって靴下が生み出されているのか写真やイラストで説明されていてイメージしやすい。デザイナーやクリエイターのみなさんもきっと気になるはず…!そして実際に靴下を製造している工場見学まで紹介されています。靴下ってこんなふうに工場で出来るんだ!と感心する一方、日本の工場はどうなっているんだろう?と日本のものづくりもうずうず気になってきてくる内容です…!

テンモアを履いて台湾を一周!

+10 テンモア
旅の章では、シーズンごとに新作を履いて台湾を一周しているというテンモアスタッフのおすすめのスポットが紹介されています。台湾といえば台北に行ったことがある方は多いかもしれませんが、こんな自然豊かで美しい場所があるんだ、と新たな台湾の地域を知ることができます。この章を読むと、その場所に合った靴下を履いて旅に出かけたくなります!いつか本当に行ってみたいな〜。

以上、わたしの気になった章を抜粋して足早にご紹介しました!このほかにも暦カレンダーやテンモアの審美眼、アーカイブなど、テンモアの世界観・台湾メイドの魅力がぎゅっと詰まった読み応えのある1冊となっています。また、章と章のあいだに掲載されている「靴下が長持ちする8つの心得」「靴下の丈の秘密」「靴下各部の名称」などのコラムも靴下好きの心をくすぐる豆知識で、読んでいておもしろいです。

そして読み終える頃にはすっかりテンモアのファンになっていたのでした(笑)。テンモアの靴下が購入できる手段も載っているので気になった方はぜひ読んでみましょう!

いかがでしたか?読むことで気持ちが一歩前に進んだような気分になるこの1冊。寒い日が続くこれからの休日の読書におすすめしたいと思います。