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週末読みたい本『おもしろ張り子』
絶妙なゆるさにほっこり。かわいい張り子を見て、作って楽しめる一冊。
こんにちは!箱庭編集部みのりです。
独特のゆるさが、私たちをほっこり楽しい気持ちにさせてくれる張り子。生活になじみ深い郷土玩具や縁起物がモチーフになっているので、季節や行事に合わせて楽しめるのも魅力です。
実は、身の回りにある材料で気軽に作ることができるって知っていましたか?今日は、張り子を見て、実際に作ることでその魅力を伝えてくれる『おもしろ張り子』をご紹介したいと思います!
10年ほど前、地元長崎の土人形「頓珍漢人形」を見てから郷土玩具に興味を持ち始め、さまざまな郷土玩具を買い集めるようになったという、著者の前田ビバリーさん。
中でも、紙という身近な材料で作ることができて、制作の工程がおもしろい張り子に魅力を感じ、制作を開始。現在は、伝統的な郷土玩具をベースにしながらも、素朴で飄々とした雰囲気のオリジナル張り子を得意としています。
本書には、前田さんが制作した、素朴でかわいい張り子と小さな人形53点を掲載。その上、掲載されている張り子の作り方が丁寧に説明されているのが特徴です。前田さんのゆるくてかわいい数々の張り子を見ていると、きっと作りたくなってしまうはず!
それではさっそく、前田さんの作品を少しだけお見せしたいと思います〜!
招きねこ
まずは、商売繁盛の縁起物・招きねこ。右手をあげると金運を招き、左手をあげると人を招くと言われています。右上の黒ねこは、お花畑柄がメルヘンでとってもかわいい!右下の白ねこは、手はあげていないけれど、親子で福を招いてくれます。一体一体、表情やデザインが異なり、見比べることで個性を発見できるのがおもしろい!
しめ飾り
これからの時期にぴったりなのが、年神様をお迎えする目印となるしめ飾り。招きねこや鯛、富士山や米俵をしめ縄につけたら、玄関を明るくかわいい雰囲気にしてくれそう!こんなにかわいいしめ飾りを見つけたら、神様も喜んで来てくれるかも?
十二支
もう一つ、新年の縁起物として定番の干支の張り子をご紹介。どの動物も、丸いフォルムと色使いや表情が何ともいえないかわいさです。毎年干支の動物をひとつずつ作って、年賀状にしたり、飾ったりする習慣を作るのもいいですね。
小さな人形
本書では、張り子とともに、もうひとつのかわいい伝統工芸品・土人用をご紹介。紙粘土で素朴に作られた土人形をこんな風に並べたら、人形たちの愉快な会話が聞こえてきそうな気がします・・!
お気に入りの張り子を見つけたら、実際に作ってみよう!
前田さんの作品はどれもほっこりかわいくて、見ているだけでも楽しませてくれるのですが、お気に入りの作品を見つけたら、「張り子の作り方」を参考に実際に作ってみましょう!
基本的な材料は、型になる粘土と新聞紙、和紙、のり、着色用の絵の具だけ。特殊な道具を使うのかと思いきや、自宅にあるものや手軽に購入できる材料で作れることに、びっくりです!
こちらは先ほどご紹介した、招きねこの型の作り方です。型が重要な張り子ですが、写真と文章で過程を丁寧に説明しているので、はじめての張り子作りも戸惑うことなく楽しめます。
型を作ったら、紙をはり付け乾かして型からはがします。すると、ペラペラの平面だった紙が型通りの立体になって立ち上がるのですが、前田さんいわくその変化や工程がとてもおもしろいそうです。ぜひ、実際に作ることで、和紙をはるときや形が現れたときの独特の感覚を体験してみてください!
慣れてきたら、いろいろな材料でオリジナルの張り子作りにチャレンジしてみるのもおもしろそうですね。まずはこの冬、新年を迎える準備をきっかけに、張り子作りにチャレンジしてみてはいかが?
おもしろ張り子
著者:前田ビバリー
仕様:A5・並製 128ページ
価格:1,500円+税
ISBN:978-4-7661-3097-3