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週末読みたい本『ついつい出ちゃう!日本人のかんちがい英語』
教科書で学んだ英語フレーズをそのまま使うと危険だということ、知ってますか?
こんにちは、シオリです。
仕事で英語を使うことになったという方や、海外旅行でもっと英語を使いたいと思っている方は、年々増えているのではないでしょうか?急にペラペラになるまで習得するのは難しいですが、なるべくスムーズなコミュニケーションを取れるようになりたい、そう思いますよね。
今回ご紹介するのは、楽しく英語を学びたいという方にぴったり!高橋書店の新刊『ついつい出ちゃう!日本人のかんちがい英語』です。教科書で学んできた英語が、ネイティブの方にとっては全く違うニュアンスで伝わってしまい、相手を困らせてしまう…。そんなシーンを想定して、実際の会話で使われる例文に落とし込み、楽しいイラストとともに教えてくれる一冊です。
今日は、その中身を少しだけご紹介していきましょう。
冒頭は、「思った通り、伝えられていますか?」という問いかけから始まります。日本人にとって英語は母国語ではないから、ネイティブのように話せないのは当たり前。でも、私たちに染みついた英語は、このイラストのように、キャッチボールで投げた球が爆弾のようになって相手に届くことがあるのです。
特に印象的なかんちがいフレーズは、こちら。「お名前はなんですか?」と聞きたい時、「What’s your name?」と言っていませんか?教科書でも最初の方に登場したのではないかと思われる基本中の基本フレーズですが、実は「お前の名はなんだ?」というような、こわ~いニュアンスに聞こえてしまうのだとか!
そのニュアンスを分かりやすくしてくれているのが、独特のタッチが魅力的な栗生ゑゐこさんのイラストです。これがあるから、ニュアンスの違いがすっと入ってくるし、漫画のような気軽さをもって読み進めることができます。
こちらは、海外旅行でも多用するのではと思われるフレーズ「How much?」。通じることは通じるけど、相手に失礼な印象を与えてしまうそう。少しの違いで改善するのであれば、意識しておきたいですよね。
ここでもイラストが秀逸なのですが、もう一つ注目して欲しいのは「模範的ダイアログ」。会話の例が紹介されているのですが、この会話のセンスがなんとも絶妙なんです!ちょっとシュールだったりお笑い的要素が入っていたりするので、英語の勉強ではなく読み物として楽しく読み進めてしまいます。
合間にあるコラムも、見逃せません。著者であるゲーリー・スコット・ファイン氏は、アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、アメリカで育ちました。そんなゲーリーさんが日本の英語を不思議に思った実体験を挙げながら、和製英語などに触れています。日本人として日本で育った私には驚きの内容ですが、もっと伝わる英語を知りたい!という意欲が湧いてくるものでした。
まったく違う言語である日本語と英語。国が違えば文化も違うので、すぐに同じように話せないのは当たり前。勘違いを生んでしまうことはあるけれど、それを恐れて閉ざしてしまっては意味がありません。むしろ、違いがあるのは面白いこと。そして、それをもっと知ることで世界が広がるんだな~と感じました。ぜひみなさんも『ついつい出ちゃう!日本人のかんちがい英語』を手に取ってみてくださいね。
ついつい出ちゃう!日本人のかんちがい英語
ISBN:978-4-471-11332-2
著者:Gary Scott Fine
定価:本体1,000円+税
発売日:2018年2月6日
版型:四六判
ページ数:176ページ
発行者:高橋秀雄
発行元:高橋書店
著者プロフィール
Gary Scott Fine (ゲーリー・スコット・ファイン)
米オレゴン州出身。早稲田大学非常勤講師、立教大学助教、東海大学教育開発研究所准教授を経て、東海大学高輪教養教育センター教授。NHK Eテレ「ニュースで英会話」出演、「リトル・チャロ2」「同4」「プレキソ英語」監修。テレビ、ラジオ、執筆活動など、日本人の英語習得をサポートするため幅広く活躍している。