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世界中の人が分け隔てなく「おいしさ」を共有できる!中目黒『アラスカツヴァイ』で知ったヴィーガンフードの魅力
皆さまいかがお過ごしですか?箱庭編集部の祥子です。
すこしゆとりのある週末の時間、からだとこころを楽しみながら自然に整えることを目指して生まれたコーナー『週末からだ時間』も、今回であっという間に5回目。先週はロースイーツやグルテンフリーをご紹介しましたね。
からだとこころに関して気になっていたキーワードをひとつひとつ紐解いていくと、新たな魅力を発見することが多くて、それってすごく楽しいことだなあと感じている毎日です!
そこで今週は、ロースイーツやグルテンフリーと並んで、その存在が気になりつつもなかなか踏み込めないでいた「ヴィーガンフード」の魅力について改めて考えてみたいと思いました。
ヴィーガンフードは、肉や魚はもちろん卵や乳製品も使用しない植物性の素材のみで作られた料理。海外では一般的だそうですが、日本のカフェやレストランでも最近よく見聞きするようになりましたよね。
今回は、ヴィーガンフードメニューのみを展開する中目黒のカフェ「アラスカツヴァイ」に出掛けてきました!
ベジタリアンカフェ「アラスカ」から引き継いで、新たに作り上げたお店
中目黒の駅からしばらく歩いていくと、住宅街の中にほんわかかわいいガラス扉のお店が現れます。こちらがアラスカツヴァイです。
アラスカツヴァイは、元々この場所で9年程営業していたベジタリアンカフェ「アラスカ」を引き継いだお店ということで、ドイツ語で「2」を意味する「ツヴァイ」を店名につけているのだそう。
店主の大皿さんは、以前あった「アラスカ」が大好きで、お客さんとして長く通っていたのだとか。そこから縁あってこの場所を引き継ぎ、「アラスカ」の第二幕として新たなお店を生み出したのです。お店はたくさんのガラス窓に囲まれていて、光がたっぷりと差し込んでいました。泡入りガラスに光が反射して、とても明るい空間です。
“こころの障壁”が低い。誰とでも仲良く食べられるヴィーガンフード
少しずつ増えてきているとはいえ、日本ではまだまだ一般的ではないヴィーガンフード。アラスカツヴァイは、どうしてヴィーガンフードカフェになったのでしょうか?そのきっかけは、店主の大皿さんが仕事で訪れたベルリンにありました。(店主:大皿さん)
ベルリンは、生まれ育った国も人種も宗教もバラバラで、さまざまな文化的背景を持った人たちがともに暮らしています。そんなベルリンで毎週開催されるストリートフードマーケットには、当たり前のようにヴィーガンフードが並んでいて、色々なバックグラウンドを持った人たちがテーブルを並べて食事しているのだそうです。
文化的な背景が異なると、肉や魚など動物性の食事は「食べられる」「食べられない」という違いが出てしまいますよね。楽しく一緒に食卓を囲みたくても囲めないことも。植物性の食べ物であれば、そういった”こころの障壁”が低いと大皿さんは気がついたのだとか。
遠くない未来、地球の環境に影響を与えやすい動物性の食べ物は、誰もが簡単に食べられるものではなくなる予感がしていると話す大皿さん。植物性の素材のみを使用したヴィーガンフードのレシピであれば、100年後200年後もきっとたくさんの人に作り続けてもらえる。そして、いろいろなバックグラウンドを持った人、いろいろな価値観がさらに広がる未来でも、世界中の人が同じ感覚で「おいしいね」と言い合えて、楽しく過ごせる。
そんなところに魅力を感じて、アラスカツヴァイをヴィーガンフードのみのカフェにしたのだそうです。
世界中の人が分けへだてなく楽しく食べられるから…ヴィーガンフードに触れる理由として、その理由は自分にとって考えつかなかったことでした。話をうかがって、すごく視野が広くて、すてきな考え方だなあとしみじみ思いました。
365日毎日変わる!ワクワクするランチメニュー
そんなアラスカツヴァイのランチメニューは、なんと365日毎日違うというから驚き!旬の野菜に合わせたメニューにしていると、必然的にそうなるのだそうです。毎日違うと「今日は一体どんなメニューなんだろう?」と、通うのが楽しみになりますよね!
この日の玄米ご飯プレート1400円(税込)は、ベシャメルソースのかかったミートドリア風の玄米ご飯に、足つきなめこ入りの野菜の揚げ浸し、そしてミニサラダとお吸い物。
からだのためのご飯ってかなり薄味になったり、茶色っぽくなりがちなイメージがありますよね。食べ終わった後に「うう〜んからだにはいいんだろうけど、物足りないなあ」「味付けが塩だけってちょっと…」なんて思うこともしばしば。
アラスカツヴァイのメニューは、「えっ?これがヴィーガンフードなの?」と驚くほどの色鮮やかさとしっかりとした味わい。ベシャメルソースはクリーミィで濃厚、野菜もそれぞれの味が際立っていてとってもおいしい!
野菜と動物性の肉や魚を合わせて料理すると、どうしてもパワーのある肉や魚の味が優ってしまうとのこと。その点、植物性の素材のみで調理するヴィーガンフードは、野菜の味をよりクリアに味わうことができるのだそうです。そして、この日のプチスイーツ(ランチ+380円(税込))はココナッツブレッドプディング!ココナッツのたっぷりした甘さとサクサクとした食感、とろりとしたやわらかさに、口に入れると自然と笑顔に。卵や乳製品を使わずに植物性素材のみでも、こんなに味わい深いものができるんだなあ…と感動です。
アラスカツヴァイでは、「からだにいいことをするために、我慢する味気ない食事」になってしまわないように、「名前を聞いただけで、隣の人が食べているお皿を見ただけで、ワクワクするか」を基準にしてメニューを日々考えているそうです。
確かにアラスカツヴァイのメニューを見ていると、「これ何だろう?食べてみたい!」「これおいしそう!」と感じるものが多いですね。おいしく楽しく食べていて、結果的にからだにちょっとやさしいとか、地球にもちょっとやさしいというくらいのテンションがいいと大皿さんは言います。
自分がこころでどう感じるかが何より大切
アラスカツヴァイでは、できる限り自然栽培と有機栽培の野菜を食材として使うようにしています。でも、「自然栽培」「有機栽培」というプロフィールよりも「作っている人」との縁を大切にしたいと考えているそうです。
どんな人が愛を込めて、想いを持って、その野菜を作っているのか。それをよく知った上で、自分たちが大切に扱えるものだけを取り扱っているのだとか。
「大切に作られたものは基本的に何でもおいしい!究極、世の中に”悪い食べ物”なんてないと思うんです。ジャンクフードだって、誰かがこころを砕いて作ったならそれはすごく尊いものだと思いますよ。あれはダメ、これもダメと何かを否定するよりもいいところを見ていきたいですね!」と大皿さん。
からだとこころがすこやかになるのは結果論で、食べ物に込められた愛や感謝をどれだけ感じられるか。選ぶ基準を「オーガニック」「○○不使用」というような文字の情報に頼るのではなくて、自分の五感でしっかりと感じることが大切なんですね。ついつい文字情報に頼ってしまう時があるので、気をつけようと思いました…!
おいしいと感じない、楽しくない、でも栄養的にはからだにいいはずだから…なんて頭で無理に納得した食事は結局続かないですよね。こころからおいしいと感じるものを大切にしていきたいです。
アラスカツヴァイはこれからも、どこよりも野菜をおいしく食べられて、楽しい気持ちで選んでもらえるヴィーガンフードカフェでありたいとのこと。今後、料理教室や自然派ワインを組み合わせたイベントも計画しているのだとか。アラスカツヴァイが提案する、皆が楽しく食卓を囲めるヴィーガンフードはますます広まっていきそう!お腹いっぱいランチを食べたにも関わらず、帰り際に早速「明日のランチメニューはどんなものになるんだろう…」なんて考えてしまいました。アラスカツヴァイで過ごしたヴィーガンフードのランチタイムが、すごくおいしく楽しいものだったからですね。
今回、大皿さんが何度も口にしていた「楽しく」ということば、なんだかとってもこころに響きました。
何より自分のこころが「楽しい!」と感じることを大切にして、ワクワクしながら、からだとこころを整えることに向き合っていきたいですね。
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Alaska zwei(アラスカツヴァイ)
場所:東京都目黒区東山2丁目5−7
営業時間:11:30〜21:00(金曜〜22:30)
電話番号: 03-6425-7399
Twitter:https://twitter.com/alaska_zwei
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