CASICAこんにちは!箱庭編集部の祥子です。

週末に出掛けるスポットはSNSで探すという方も多いのではないでしょうか?わたしもよくSNSでお出掛けスポットを探すのですが、最近、よく見かける新木場のお店が気になっていました。

工場みたいにやや無骨な外観なんだけれど、中に入ると薬膳や東洋医学な考え方を取り入れたからだにやさしいカフェがあるのだとか…!?

週末からだ時間」として、これは行ってみるしかないでしょう! ということで、新木場『CASICA』カフェの心身の調和を整えることをテーマにしたランチを体験してきました!

一見工場!?見どころだらけのユニークな複合施設

CASICA新木場駅から3分ほど歩くと現れる、蔦に覆われた独特の雰囲気の建物。どどんと描かれた「福清」の文字がりりしい…! 一見工場のようなこちらが、今回お目当てのカフェがある「CASICA(カシカ)」です。
CASICA複合施設CASICAは、2017年11月、「生きた時間と空間を可視化する」をコンセプトに、もともと銘木倉庫だった趣のある建物をリノベーションして誕生しました。CASICAカフェをはじめ、ショップにギャラリー、アトリエ、スタジオを併設。今まで同じ空間では共存してこなかったようなジャンルのものごとを大胆にミックス、スタイリングして“CASICA=可視化”しています。

可視化することによって、表面上ではなかなか見えにくい“ものごとの価値”を再構築したいという想いが込められているのだそう。

国や時代といった枠組みに囚われない自由なスタイルを提案する店内は、現代の日本であってそうではないような…どこか不思議なオーラを漂わせています。

カジュアルに取り入れる薬膳&東洋医学的な食の提案

そんなCASICAが提案するカフェは、料理ユニット「南風食堂」がメニューの監修を手がけたデリカッセンスタイル。薬膳や東洋医学的な食の考えをベースとした、季節の穀類と野菜が中心の多国籍料理を提供しています。背の高い薬草棚は、なんだか古い映画の中に迷い込んだみたいです。

早速、人気のセットメニューランチ 1,200円(税込)を注文してみることに。CASICAカウンターにずらりと並んだ、季節ごとに変わるおかずは約20種類。セットメニューは、この中から好きな3種類を選んでオーダーすることができます。

春はハーブを多く取り入れたデトックスやからだを冷やしすぎないことを意識したメニュー、夏はスパイスを効かせた活力を与えてくれるメニューなど。アーユルヴェーダのベースにもある様に、薬膳や東洋医学的な考えも、“自分自身でからだ本来の力を引き出す”ということを大切にしています。この考え方を軸に、CASICAのカフェではメニューを考案しているんですよ。CASICAおかずが盛り付けられた器もそれぞれ違っていて、とってもステキ。
CASICA器のテイストが絶妙にマッチしていて、料理の魅力がより一層引き立ちます。このバランス、我が家でも見習いたい…!

からだの声を聞いてランチを選ぼう

どれもすごく魅力的で、とても3種類に絞りきれない…とウロウロしていたら、「これだけ料理が並んでいて、視覚から入ってしまうと迷ってしまうかもしれませんね。一度目をつぶってみるのはどうでしょう!そうして、本当に食べたいのは何?とからだに聞いてみるんです。」とシェフの山下さん。

そうすることによって、最近自分のからだに足りていないもの、今からだが本当に欲しているものが導き出せることもあるのだとか。CASICAそんなアドバイスを受け、わたしがからだの声を聞いてチョイスしたのはこちら! 右から、「ジャガイモと蓮根のジェノベ和え」「蟹の餡掛け 青葱の卵焼き」「車麩と大豆のトマト煮込み」です。

梅雨の気温差でからだが冷えがちだったので、からだを温めることを意識したメニューにしました。冷えには、からだに溜まった水分を吸収してくれる乾物や、代謝を促すタンパク質たっぷりのおかずがおすすめだそうですよ。

選んだおかず3品には雑穀ごはんとお漬物、お味噌汁がついてきます。お料理は多国籍感があっても、配膳スタイルはTHE日本というところもいいですね! ごはんは茨城県産コシヒカリをベースに15種類の雑穀を混ぜていて、食べ応えたっぷり。おかずの味付けは全体的にしっかり目で、ごはんが進みます。

今年は、7月24日から新しい季節のおかずになるそう。どんなラインナップになるのか、今から楽しみですね〜!CASICA食後のデザートは、漢方を意識して和漢チャイ 650円(税込)と桂花杏仁 650円(税込)にしました。

老舗の漢方薬局でルイボスティーに棗や朝鮮人参、丁字、桂皮をブレンドした和漢チャイは、スパイスがしっかり効いているのに、ゴクゴク飲みやすい! からだを温めると言われる桂花(金木犀)を溶け込ませたシロップたっぷりの桂花杏仁も、ほんのり青味のある味わいが新鮮です。おいしく取り入れられる漢方って、いいですね〜。

身体を養生させるランチを食べて、漢方のデザートを食べて…自分のからだにきちんと向き合って、今自分のからだが欲する食事をとった後、なんだか、からだ全体がすうっと心地よく開くような感覚がありました。

「からだが本当に求めているものを与えると“五感が開く”感じがするのではないでしょうか。そうやって全身の感覚が開いた状態で行う行為ってすごく尊いものだと思います。カフェでランチを食べた後、ぜひ店内のさまざまなものごとに触れてみてほしいですね。きっといつもと違ったものが見えてくると思いますよ。」とカフェスタッフ。

五感を刺激するコラボレーションスペース

CASICAカフェでランチを食べて開いた五感を刺激するのは、CASICAのさまざまなコンテンツ。カフェスペースと隣り合わせるこちらのスペースは、植物との関係を新しく再構築するプロジェクトチーム「園藝と再生」によるグリーンコーナーです。
CASICAディスプレイされている植物はすべて購入可能。窓際にはティーカップや湯のみに入った多肉植物が並んでいて、かわいいですね!「園藝と再生」 では、このようにもう使われなくなったものたちと植物を共存させることによって、新たな命を吹き込んでいます。CASICAグリーンコーナーから続くのは、世界各国から集まったアイテムが並ぶショップスペース。民芸品と現在作家の作品、新品と明治大正時代を中心とした古いもの、CASICAオリジナルプロダクトと、すべてミックスしてディスプレイされています。カテゴリーにとらわれることなく、見た時の感覚や自由な発想を大切にしてプロダクトと出会ってもらうために、あえてこのようなディスプレイの仕方をしているそう。
1CASICAふと足元を見ると、ずらりと熊が! こちらの北海道民芸の木彫りの熊は1体2,000円(税込)ほどからで、オープン当初からとても人気なのだそう。ただの置物としてではなく、ドアストッパーやブックエンドとして使う方も多いとか。まさにCASICAの提案する“ものごとの価値の再構築”が表された提案ですね。
CASICAショップスペース壁の入り口から続くギャラリースペースは、元倉庫の天井高13mという特徴を活かしてさまざまな作家さんのイベントが定期的に行われています。他スペースとはまた違った雰囲気が楽しめますよ。CASICAさらに奥のフロアへ進むと、ところ狭しと家具が並べられた家具のスペースが広がります。セレクトは明治大正の和家具がメインで、リペアで色味を変えるなどして、現代のライフスタイルに馴染みやすくしています。ここには、家から家具、プロダクトまで手がける「焚火工藝集団」のシェアアトリエが併設されていて、ものづくりの現場が近くで見られたりもするんですよ。

CASICAにいると、あれもこれもと宝探しをしているような感覚で、あっという間に時間が経ってしまいます。他にはないこの空間を一目見たいと、遠方から訪れる人も多いそう。この週末はCASICAのカフェで五感を開いて、開いた感覚でさまざまなものごとをじっくりゆっくり味わってみませんか?

    CASICA
    場所:東京都江東区新木場1-4-6
    営業時間:Shop 11:00〜19:00 Cafe 11:00〜19:00 (L.O.18:30)
    定休日:月曜定休(月曜が祝日の場合は営業、翌火曜日休館)
    電話番号:03-6457-0826(受付時間 11:00〜19:00)
    公式Webサイト:https://casica.tokyo
    Instagram:https://www.instagram.com/casica.tokyo/