アートの最先端ニューヨークで、MoMA PS1の本屋「ARTBOOK」に行ってきました

最大級のZINEイベントが開催される場所「MoMA PS1」

こんにちは、橋本香です。今、アジアでは東京アートブックフェアをはじめ、台湾、ソウル、そして６月には「上海 ART BOOK FAIR」が開催されたりと、ZINEを作る・楽しむイベントがますます増えて、世界的にも盛り上がりを見せています。先日旅をしてきたニューヨークにも、もちろんアートブックフェアがあるんです！世界でも大規模アートブックフェアのひとつと言われるニューヨークアートブックフェア（NYABF）、今年は9月21日（金）～23日（日）開催予定です。

MoMA PS1

今回紹介するのは、ニューヨークアートブックフェアの会場となる「MoMA PS1」にあるアートな本屋さん。本当はアートブックフェアの時期にニューヨーク訪問したかったのですが、残念ながら少し早めになってしまい、どんな場所で開催されるのか会場だけでも覗いてみようと行ってきました。

ここはニューヨーク近代美術館「MoMA」の分館といわれる場所で、展示されるアーティストは、より近代的・現代的な作品が多く、若いアーティストの発掘と展示を積極的に行っています。私が訪れた時に展示されていた中国のアーティストの作品も近代的で、とても強いエネルギーを感じる映像作品でずっと見入ってしまうほどでした。

ニューヨークアートブックフェアは、中の展示スペースはもちろん、広い中庭も使って開催されるそうです。この時期の中庭では夜の音楽ライブが開催されていました。ここは、元々小学校だった建物を改装して使用されていて、中庭は建築作品として、展示部屋の建物は、レンガ造りの壁や教室を思い出すたくさんの部屋と小さめの階段がたくさんある美術館で、建物自体も十分楽しめる場所でした。

美術館の中に２つある本屋さん「ARTBOOK」

MoMA PS1のエントランスと、館内に2つある本屋さん「ARTBOOK」。エントランスの本屋さんの方はデザインやアートの雑誌がたくさん並んでいて、展示スペースに入らなくてもお店にだけ入ることができます。館内の本屋さんの方は、エントランスよりはずっと広いスペースで、デザインの本や美術の本など、アートに関わる本から、絵本・簡単な文房具、ZINEもたくさん並んでいました。

ARTBOOK

英語が苦手でも思わず買いたくなる、可愛いデザインの絵本もたくさん並んでいます。

本と一緒に並んでいて面白かったもののうち、ひとつはこのカセットテープ。これもZINEって言っていいのかな？懐かしい形に、ジャケットのイラスト、時代を超えて新しい作品かなにかのように思えて興味深かったです。

もうひとつ面白かったのが、こちらのプライベートノートブック。その名の通り「今日はどこに行って何をして何を食べて…」と日記のように綴られている1冊です。今まで出会ったZINEは、イラストや写真が載っていたりと紙面が楽しいのですが、このZINEは本当に手書きの文字とアイデアスケッチのような簡単なイラストだけ。本当に誰かのただのプライベートノートなのか、パロディなのか、つい手に取って見てしまう！そんなZINEでした。

ARTBOOK

本だけでなく、CDやTシャツ、カードゲームなども販売しています。マンハッタンにあるMoMAのSHOPは洗練されたデザインのものが販売されていて、とても綺麗でしたが、ブルックリンにあるMoMA PS1は、デザイナーよりも作家性が強い印象のものが多かった気がします。ちなみに、MoMAの入場券購入日から２週間以内だとMoMA PS1の入場料が無料になるので、ぜひ展示と本屋さん一緒に楽しんでみてほしいと思います！

若手アーティストの展示など、新しいものが好んで集められるこの場所、ZINEの集まるアートブックフェアの会場としてぴったりな理由がわかりました。そして、次はニューヨークアートブックフェアに来てみたいと思いました。次回はもうひとつブルックリンにある、ZINEやアートブックがたくさん揃うユニークな本屋さんを紹介したいと思います。

MoMA PS1の窓から見た空