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個展と朗読劇で生まれた絵本ZINE『きつねはさぎをつかまえた』
ギャラリーで出会った、きつねの表情に引き込まれる絵本ZINE
こんにちは、橋本香です。ZINEを集めるのと同じくらい好きなものがあります。それは、ギャラリーで絵を見る事です。先日訪れたニューヨークでも、100ヶ所を超えるギャラリーを巡りましたが、私の住んでいる街、大阪にも素敵なギャラリーがたくさんあります。今回は、そんなギャラリーで出会った、絵本のZINEを紹介したいと思います。
普段、絵本を何気なく見たりしていますが、絵本にも原画がある事を思い出させてくれるこのZINE『きつねはさぎをつかまえた』。これは絵本というのかZINEというのか悩ましいところですが、作者の手製本で初版部数限定20部ということを考えると、ZINEと呼んでも良い1冊だと思います。
このZINEは、絵描きのもうりひとみさんが個展を開催された際に、朗読劇をされ、その内容がこのZINEの物語なっていました。もちろん、文・絵・編集すべて、もうりさんが制作されています。この物語は、驚くほど美しい鷺を見つけ、思わずとびかかってしまったことから始まる、狐の何百年の話です。文字は少なめですが、絵の雰囲気がとても静かで、孤独、狐の表情にも引き込まれます。
そして、この絵本の原画も見せていただきました。よく、展覧会のDMを見て展覧会に行くと、DMの絵とは違い、原画に残された筆や質感、そして絵の持つ雰囲気を強く感じることがよくありますが、今回の本も、印刷されたZINEの絵以上に原画に筆の跡が見え、また違った雰囲気がありました。
左上が、ちょうど見開きの原画です。はじめは、A4サイズのZINEは少し大きめだなぁ~と思ったのですが、よく見ると原画と絵本のサイズが近いサイズなので、原画の迫力がそのまま出ています。あとで伺うと、もちろんそれは、もうりさんの意図したところだったそうです。
キャンバスとアクリル絵の具の質感が残って、じっと見てしまいます。
とっても美しい白鷺の絵。白い筆の筆圧も、鷺の羽の感じもリアルに感じます。
キャンバスにこんな可愛い狐も見つけました。ZINEにも載っています!今回のZINEは、全体の青の色が本当に綺麗で印象的でした。また、次回作のZINEと原画も見たくなるような素敵な1冊でした。
『きつねはさぎをつかまえた』
もうりひとみ著
初本ハードカバー 20冊
定価:本体 3,780円(税込)
増本ソフトカバー 60冊
定価:本体 2,160円(税込)
2018年発行
WEB SHOPでZINE「きつねは さぎを つかまえた(ソフトカバー)」販売中
URL https://hitomimouri.thebase.in/
プロフィール
もうりひとみ
1984年生まれ 大阪府高槻市在住 神戸大学国際文化学部卒業
絵描き、絵本作家、青を基調とした絵を描く。2013年より展示活動開始2015年より絵本の制作を開始。
URL https://signfromsnuf.wordpress.com/
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Twitter @sign_from_
Instagram @hitomimouri_ao
◆今後の予定
もうりひとみ個展「ベル」
2018年11月7日(水)~19日(月)
会場:TeToTe
兵庫県尼崎市立花町1丁目10番地19号新立花マンション101