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こんにちは、箱庭キュレーターのカナコです。
今夏に東京国立博物館で開催された「縄文展」が大好評を博すなど、今密やかに「縄文ブーム」がやって来ているんです。
今日は、縄文時代を愛する望月昭秀さんがビジネスパーソンに捧げる一冊『縄文力で生き残れ 縄文意識高い系ビジネスパーソンの華麗なる狩猟採集的仕事術100』をご紹介します。

都会の縄文人のためのフリーペーパー『縄文ZINE』編集長が執筆

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著者の望月昭秀さんは縄文時代好きが高じて、2015年に縄文時代をテーマにしたフリーペーパー『縄文ZINE』を創刊しました。
毎号の表紙も中身も、おしゃれなデザインで見ているだけで楽しくなれますよ。「縄文時代をテーマにしたフリーペーパー」ってなんだか真面目で堅苦しそう、と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、『縄文ZINE』はそんな思い込みを覆す、現代の生活に縄文要素を取り入れたような、とっても面白い一冊になっています。
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例えばこちらは土器をモチーフにしたヘアアレンジ法。
ねじった髪の毛を「無節縄文」と呼ぶなど、独特の世界観が楽しめるんです。

『縄文ZINE』は全国各地の博物館や書店、カフェなどに置かれています。詳しい設置場所はこちらをチェック!見かけたらぜひ、お手に取ってみてくださいね!

クスッと笑える100の「縄文意識」

現代のビジネスパーソンに不足しているのは「野菜」でも「時間」でもなく「縄文」である、との考えのもとビジネスシーンをテーマにした100の「縄文意識」が掲載されています。
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1ページ目は「ビジネスとは、狩りである。」というインパクトあるメッセージから始まります。
これは、現代人にとっては仕事やビジネスが生業であるように、縄文人にとっては狩りが生業であったことを表しているそう。
このように、クスッと笑えながらも何と無く納得させられるような仕事術が並びます。
狩りに行く途中のゆる〜いネコのイラスト。ほっこりしていてかわいいこちらは、望月さんご本人によるものだそう。

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土器や土偶など、縄文らしい写真もたくさん楽しめます。
それに合わせて、土器の形式や古さについてなど、豆知識も学べますよ。

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土器文化圏とカップ焼きそばの文化圏の比較という気になるページも。
証明されてはいないそうですが、この2つ、ほとんどかぶっているんです。ふふっと笑いながら、1万年以上も続いた縄文時代の偉大さを感じられます。

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こちらのページでは、黒いiPhoneと黒曜石の色の共通点から、黒く光るものの魅力について触れられていました。右側のコラムには、アップルの開発する商品はどれも「徹底的にデザインされたデザインと使い勝手」を持つため、iPhoneと黒曜石の類似は偶然ではない!?という興味深い指摘も。

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現代の生活に縄文要素を加えたような、クスッと笑えるコラムや格言(!?)も掲載されています。

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最後には縄文風のビジネスマンガも楽しめます。その名も『首長 稲耕作』(笑)。クスッと笑いが止まりません。
こちらは第1話とのことですが、早く第2話が読みたくなる面白さですよ!

お堅い「ビジネス書」ではなく、ビジネスシーンをきっかけとして、暮らしに「縄文意識」を取り入れる足がかりにできる本書。
ビジネスパーソンの皆さんはもちろん、ビジネスパーソンではない方もじっくり読んでみてくださいね〜。