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週末読みたい本『流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史 なぜ北欧のデンマークから数々の名作が生まれたのか』

週末読みたい本『流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史 なぜ北欧のデンマークから数々の名作が生まれたのか』

こんにちは、haconiwaキュレーターのカナコです。
最近、肌寒い日も増えてきましたね。今日は、家にこもりたい気分の日にじっくり読みたい一冊『流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史 なぜ北欧のデンマークから数々の名作が生まれたのか』をご紹介します。

デンマークのデザインとは?

本書を手がけた多田羅景太さんは、3年間デンマークで家具デザインを学ばれた方。多田羅さんだからこそ描けるデンマーク、そしてデンマーク家具の魅力が存分に詰まっているんです。
近年注目される「北欧デザイン」の中でも、とりわけ人気の高いデンマークのデザイン。多田羅さんは、何百年も育まれて来た土地の歴史・文化やデザイナー同士の複雑な関係性にこそ魅力の秘密があるのでは、と綴っています。世界幸福度ランキング上位の常連国であり、充実した社会福祉制度が整うデンマークには、一人一人が「社会を構成するメンバー」という認識があり、暮らしやすい社会をデザインしていく「協働の意識」が根付いているそう。そのような「協働」の思想がデンマーク家具にも表れているんです。

豊富なビジュアルで、デンマークのモダン家具の変遷に迫る

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家具やデザインが好きでも、いつ、どのデザイナーによって、どういった流れの中で作られたものなのか、ということを理解するのは、複雑すぎて難しいのではないでしょうか?
本書では、今まで知りたかった、デンマーク家具やデザイナーにまつわる年表やデザイナーたちの関係図をわかりやすくビジュアル化。

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各デザイナーの関係性やお互いへの影響も一目で分かり、デザインへの理解もぐっと深まるはずです!

デンマークでは、古くはルネサンスの頃から、周辺ヨーロッパ諸国の影響を受けて、家具作りが行われていました。木工技術を受け継ぎながら、家具作りの土壌が育まれていたこの国で、20世紀になると近代デザインの流れを受けて家具デザインが萌芽期を迎え、1940〜60年代には黄金期がやって来たそうです。

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本書では、黄金期に活躍したハンス J.ウェグナーやアルネ・ヤコブセン、フィン・ユールなどの16名のデザイナーをご紹介。各デザイナー自身のストーリーとともに、影響を受けたアイデアや生み出された作品がふんだんに掲載されています。

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他のデザイナーとの協働など、デザイナーの足跡を追いながら、どのような背景作られた作品かが分かりやすく紹介されていて、読み応え抜群です。
写真も盛りだくさんなので、眺めるだけでも楽しめますよ!

デザイナーと家具メーカーとの「協働」にも注目

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デンマークのデザインを語る上で欠かせない「協働」にもフォーカス。デザイナーのモダンなデザインを支えた、高い技術力の家具メーカーが取り上げられています。伝統的なものづくりの精神を大切にする、デンマークのデザインの秘密が詰まっているかもしれません。

最新のデザイン潮流もカバー

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黄金期だけではなく、現在活躍するデンマーク家具のデザイナーやブランドもご紹介。
彼らは黄金期にデザインされた家具デザインを尊敬しながら、新しいデザインを生み出しています。現代の素材や技術を用いて手がけた、家具だけではなく多様なプロダクトから、現在のデンマークデザインを知ることができます!

デンマークの家具デザインの源が分かる一冊

複雑なデンマークの家具の歴史を読み解きながら、そのデザインや文化、社会の奥深さに触れられる本書。
気になった方はぜひじっくり読んでみてくださいね〜。

流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史: なぜ北欧のデンマークから数々の名作が生まれたのか

著者: 多田羅景太
出版社:誠文堂新光社
仕様:A5 272ページ
税込価格:2970円
ISBN:978-4-416-51958-5
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/art/31957/

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