LIFE 暮らしを楽しむグッドな情報
週末読みたい本『豊島の空気』

こんにちは、haconiwaキュレーターのカナコです。
今週は、素敵な写真集をご紹介します。瀬戸内海に浮かぶ豊島を、1年間かけて撮りおろした『豊島の空気』です。
豊島の一等貸し宿から生まれた写真集
人口800人ほどの、瀬戸内海の離島の1つ、豊島。瀬戸内国際芸術祭などで訪れたことのある方もいるかもしれません。豊島にある一等貸し宿「ウミトタ」から発売された写真集が、本日ご紹介する『豊島の空気』です。
デザイナーの皆川明氏がディレクションを、緒方慎一郎氏が設計を手掛けた「ウミトタ」。ウミトタのWebサイト用に写真家・泊昭雄氏が1年間撮影してきたものをまとめ、今回写真集が誕生しました。
『豊島の空気』は、皆川明氏の文章から始まります。表紙にあしらわれた、淡い豊島の風景とさりげない文字のバランスが素敵です。写真だと少し分かりづらいのですが、「自然を守る人達がいる。暮らしを守る自然がある。島が暮らしと自然を育んでいる。暮らしと自然が島の時を刻んでいる。」と日英仏語併記で記されています。
自然に寄り添った、島の暮らしに思いを馳せたくなりますね。それでは早速中を覗いてみましょう。
旅するように豊島の風景を感じられる一冊
約300ページというボリュームたっぷりの本書。もちろんフルカラーです。
表紙にも中身にも素朴な風合いの紙が使われており、1ページ1ページ大切にめくりたくなるんです。
こちらは、豊島の四季の移ろいを切り取った風景です。泊氏が1年を通して撮影したからこそ見えてくる、豊島の様々な表情が詰まっています。どれも優しく澄んだ色合いで、見ているだけで心穏やかな気持ちになってきませんか?
豊島と言えば、豊島美術館も有名ですよね。建築が特徴的な美術館ですが、風景の一部として、豊島の土地に馴染んでいるのが印象的です。他にも多くのアート作品が掲載されていますが、泊氏の視点を通して、現地で本物を見るのとはまた違った魅力が楽しめますよ。
豊島での暮らしの様子も収録。昔ながらのお祭りや、日常の風景、道端の草花など、本のタイトルのようにまるで「豊島の空気」が感じられそうな写真が並んでいます。
最後には、ウミトタの写真を納めた章も。ウミトタに込められた、滞在空間への特別な思いも写真から伝わってくるようです。
本書を見ていると、ウミトタに泊まって豊島を堪能する旅が浮かんできます。旅のガイドブックとしても活躍間違いなしの写真集です。
豊島の豊かな表情を味わってみませんか
豊島を訪れたことのある方も、まだ行ったことがないという方も、きっと現地に足を運びたくなる一冊。
週末にじっくり豊島の風景を堪能してくださいね。
税抜価格:1800円
写真 : 泊昭雄
ブックデザイン : 太田江理子
表紙の言葉 : 皆川明
編集 : 菊地優里
英訳 : Miles Yebisu
仏訳 : Olivier SÉNÉCAL
印刷 . 製版 : 山田写真製版所
プリンティングディレクター : 熊倉桂三
発行者 : 福武美津子
発行所 : C・H・C株式会社サークルハウスコーポレーション
サイズ:W140mm×H200mm
仕様:カラー 288頁 並製本
https://umitota.jp/photo-book/
https://umitota.jp/
NEWS 最新記事
PICK UP
注目記事
EXHIBITION
いまオススメの展示・イベント