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写真家ヨシダナギが、世界中のドラァグ・クイーンを被写体とした作品集 『DRAGQUEEN -No Light , No Queen-』に込めた想い

写真家ヨシダナギが、世界中のドラァグ・クイーンを被写体とした作品集 『DRAGQUEEN -No Light , No Queen-』に込めた想い

こんにちは。haconiwa編集部 moです。
本日ご紹介するのは、今年5月末に発刊となった写真家ヨシダナギさんの最新写真集『DRAG QUEEN -No Light, No Queen-』です。

ドラァグ・クイーンのその美しい立ち姿に呼応し、ヨシダナギさんがその感受性と色彩感覚を爆発させた、現代社会における人間の多様性を世界へ示唆する1冊となっています。

少数民族を撮り続けた写真家の新境地。

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ヨシダナギさんといえば、アフリカ大陸、ブラジルアマゾンをはじめとする世界中の少数民族や先住民族を撮影・発表し、そのまったく新しい切り口と鮮やかな色彩あふれる作品でメディアから一躍脚光を浴びたフォトグラファーです。
そんなヨシダナギさんが、新境地として被写体に選んだのが「ドラァグ・クイーン」。いったいどのような想いで、このテーマを選んだのでしょうか?

「自分と違う人ほど美しく、カッコイイ。そして面白い。」

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作品の前にご紹介したいのは、本作品に込められたヨシダナギさんの想いです。巻末に、ヨシダナギさんが今回ドラァグ・クイーンを被写体に選んだきっかけや、想いが綴られています。

「自分と違う人ほど美しく、カッコイイ。そして面白い。」世界中の先住民族や少数民族に会い、撮影してきたのは、幼少期からのそんな想いがずっと心の中にあったというヨシダナギさん。

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(撮影時のオフショット)

そもそも、ヨシダナギさんがドラァグ・クイーンに興味を持ったのには、6年前にDVDで「プリシラ」という映画を観たことがきっかけだったそう。3人のドラァグ・クイーンがバスで旅をするロードムービーを見て、クイーンたちの美しさに衝撃を受けたのを覚えていたのだそうです。

“今回被写体にドラァグ・クイーンを選んだのも、私と異なる彼女たちへのそんな興味でした。そして、実際にニューヨークとパリで出会った彼女たちの立ち姿には、言葉にできない美しさと強烈な存在感がありました。それは民族を見た時に感じたのと、ある種同質であり、複雑な歴史や自負を両肩に背負い受け入れた人間だけが発するものでした。それらをこの作品集におさめることができていたらと思っています。色々と暗いニュースが多いこの頃ですが、彼らのドラマ性溢れる魅力とパワーを感じて、少しだけ皆さまにも元気になっていただければ幸いです。”

ヨシダナギさんの想いの通り、ドラマティックで美しい、存在感のある写真の数々が楽しめる本書は、見応えたっぷりです。

ニューヨーク、パリのドラァグ・クイーンをセンセーショナルにおさめた1冊

通説によると、ドラァグ・クイーンのDragとは「Dress as a girl」の略語で、一般的に女装する男性をさすそう。ヨシダナギさんも、映画を見た当時は、“ドラァグ・クイーンは、男性として生まれてきた人が女装をしている”程度の認識しかなかったのだとか。そこから、日本で得られる知識を一通りは学んでいましたが、「今」の姿はそこからでは読み取れないと考えて、撮影時には不安に思いながらも、「何も知らないから教えてほしい」と率直に彼女たちに言ったそう。

すると彼女たちは、こんな言葉を返してくれたそうです。

「唯一のルールは、ルールがないこと。」

「この文化にフォーカスを当ててくれたうえに、他の場所にいるクイーンたちも集めてひとつにまとめてくれたのも嬉しいことだし、おかげで皆気持ちが高ぶって、もっといいものを作り出すぞっていう気になっているわ。」

「型にはめられるのはゴメンだし、私が女性だろうと、男性だろうと同じドラァグ・クイーンだと思っています。たとえ、どんなジャンルから来ていても、全員がドラァグ・クイーンなの。」

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“実際に会ってみた彼女たちは想像以上に妖艶で美しく、彼女たちの生き方そのものがアートであり「自由の象徴」そのものに感じた”と、ヨシダナギさんは言います。

ドラマティックなたくましい生き方や人間の美しさ、自由さが写真を通してとても芸術的に伝わってきます。

クイーンたちの生の声を聞けるDVD付き。

写真作品だけでももちろん楽しめるのですが、本書にはなんと特典映像を収めたDVDが付いているんです!牛島悟郎監督がロケに同行し、ヨシダナギさん自らが考え行った計18名分のインタビューを収録。彼女たちの波乱に満ちた人生と力強い生き様を引き出し、作品の魅力をさらに押し上げるコンテンツになっていますので、こちらも必見です!

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いかがでしたか?ヨシダナギさんの新境地となる作品集ですが、少数民族と同様にドラァグ・クイーンの人間としての美しさを感じる、ドラマティックな1冊でした。きっとみなさんもパワーをもらえる作品ではないかと思います。気になる方は是非チェックしてくださいね。

DRAG QUEEN -No Light, No Queen-

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出版社: ライツ社
著者:ヨシダナギ
定価:8000円+税
判型:A4変型(たて308mm×よこ233mm)上製
頁数:128ページ
発刊:2020年5月25日
ISBN:9784909044266
https://www.amazon.co.jp/dp/4909044264/

ヨシダナギ (nagi yoshida)

1986年生まれ。フォトグラファー。2009年より単身アフリカへ。以来、独学で写真を学び、 アフリカをはじめとする世界中の少数民族を撮影、発表。唯一無二の色彩と直感的な生き方が評価され、2017年には日経ビジネス誌で「次代を創る100人」、雑誌PEN「Penクリエイター・アワード 2017」へ選出、「講談社出版文化賞」写真賞を受賞。
2020年には世界中のドラァグクイーンを被写体とした作品集 「DRAGQUEEN -No Light, No Queen-」を発表。http://nagi-yoshida.com/

全国回顧展「DRAGQUEEN -No Light, No Queen- by nagi yoshida」スケジュール(予定)

8/13(木)-8/30(日) 西武渋谷催事場
10/8(木)-10/18(日) そごう横浜店
以降、順次全国で実施予定

※なお、新型コロナウィルスの影響により、延期・中止・変更・制限の可能性があるため、ヨシダナギ公式HPや各会場のウェブサイトを参照ください。

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