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週末読みたい本『本と体』

こんにちは、haconiwa編集部の山北です。
最近はだんだんと秋らしい過ごしやすい季節になってきましたね。秋といえば、読書の秋です。そこで本日は、そんな今にぴったりな、様々な本について読書家の筆者が語る一冊『本と体』をご紹介いたします。
著者・高山なおみさんが綴る、26冊の読書感想文と3つの対談
料理家、文筆家として活躍する高山なおみさんの新刊『本と体』。大の読書家である高山さんによる読売新聞での本の連載を中心にまとめた26冊の感想文と、「ことば」をめぐる対談3本を収録した、「本」と「ことば」をじっくり感じる一冊です。
本書は、本の感想文を綴った「読む」のページと、対談を掲載した「聴く」の項目にまとめられており、どちらも料理家であり文筆家の高山さん独自の視点で本への想いが語られています。
「読む」のページでは、高山さんが選んだ26冊の本についてそれぞれ1冊ずつ読みやすい長さで綴られています。『本を愛しなさい』、『大きな鳥にさらわれないよう』、『リスとはじめての雪』、『うさぎのまんが』、『博士の愛した数式』など、おなじみの小説から絵本、詩集、エッセイ、漫画など様々なジャンルの本について語られています。
気になる本や自分が知っているタイトルから読み始めてOK。著者が本から感じた、文章やことば、登場人物、背景を一緒に味わえる、本好きにはたまらない内容です。
絵本編集者の筒井大介さん、写真家の齋藤陽道さん、画家の中野真典さんと著者で行った対談をまとめた「聴く」のページも必読。写真家・齋藤さんとの対談ページには、右側に筆談の写真が大きく印刷されていて、手書き文字からその場の空気感やテンションが伝わってきますよ。
こだわりの装丁に注目!
『本と体』は内容だけでなく、装丁にもこだわりが詰まっています。本文ページに使用している紙は、よく見ると「読む」「聴く」のコーナーや対談者ごとに違った色味の紙が使われているんです。ほんのわずかな淡い色の違いですが、そんな工夫も『本と体』の優しい雰囲気にぴったりな、本好きの高山さんらしい演出ですね。
装丁へのこだわりは紙だけではありません。対談ページをパラパラめくっていると、突然カラーの写真が印刷された小さな1ページが挟まれていました。こちらは、写真家の斎藤さんが撮影した作品で、2人のお話を聴きながら一緒に美しい写真を眺められるよう付けられています。
一般的な本のあり方にとらわれない自由な装丁に、眺めているだけでわくわくしてきますね。
カバーを外した真っ白な背と表紙に、手書きのタイトルとイラストがちょこんと添えられているのも素敵!文章はもちろん、本のデザインも一緒に楽しみたい書籍です。
様々な本と対談をこだわりの装丁でまとめた『本と体』。秋の夜長に「本」と「ことば」の世界をじっくりと味わってみてはいかがでしょうか?
価格:1800円(税別)
著者:高山なおみ
絵:中野真典(装画、p.182-183、口絵)
写真:齋藤陽道(口絵)
装丁:池田進吾〈next door design〉
単行本 : 320ページ
ISBN-10 : 4877588094
ISBN-13 : 978-4-87758-809-0
出版社 : アノニマ・スタジオ
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