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秋田の美しい“手仕事”を独自に取材&制作。フリーペーパー『いま、秋田村から』

こんにちは、haconiwa編集部の山北です。
本日は、職人による手仕事や昔ながらの風習など地域特有の魅力にフォーカスしたフリーペーパーをご紹介します。無料で読めるとは思えないほど充実の内容ですので、地域文化や工芸品好きの方はもちろん、編集や執筆に関わる方必見です!
地域調査隊 今村さんがひとりで制作!?フリーペーパー「いま、秋田村から」
今回ご紹介する冊子「いま、秋田村から」は、秋田県に住む手仕事調査隊 今村香織さんが発信しているフリーペーパー。なんと今村さん、取材・執筆から発行まですべてお一人で活動されているんです。
現在vol.6まで発行していて、秋田で作られる手仕事を各号特集しています。
そんな今村さんは、地域の魅力を広く発信したいという想いから2015年にNowvillage(ナウビレッジ)として活動をスタートしました。フリーペーパーだけでなく、手仕事ワークショップの開催や、各地に手仕事を届ける問屋業も行なっているそう。
お一人でこんなにも精力的に活動されているだなんて凄すぎます…!
制作されたフリーペーパーは単独での活動を感じさせない充実の内容ですよ。さっそく見ていきましょう〜。

「いま、秋田村から vol.1」では、くるみかご職人の藤沢柳市さんを特集しています。
東北の手仕事として知られる樹皮細工。中でも樹皮を細かく裂き丁寧に編んで作られた「かご」は使えば使うほど輝く一品なんだそう。
文章はもちろん、写真やデザイン、挿絵もすべて今村さん作。職人技や地域の歴史など少し難しそうなそうな工芸品の世界をわかりやすく丁寧に紐解いています。文章から、職人さんの手つきや人柄が伝わってきますよ。

5冊目の「イタヤ細工」を特集したフリーペーパーでは、イラスト中心に制作工程を紹介したページも。
図解や絵を織りまぜながら各号全8ページでまとまっているので、さくっと理解しやすく読めるのもうれしいですね。この風習がいつから始まったのか、歴史や背景も解説しています。

ちなみに、私が特に気になったのが最新号の「削り花」特集。削り花は、木を削って作られた春の彼岸の供花。生花の入手が難しかった時代に作り始められた手工芸なんだそう。いまでも各地で作られており、最新号では今村さんが作り手の元へ直接調査しています。
昔ながらの文化とは思えないビビットなカラーに、くるんとした花びらがかわいいです〜!
リサーチで見つけた東日本の削り花(削りかけ、イナウ)をマップにまとめたページをよく見ると、意外にも埼玉で削り花の文化が!
私は東京在住なのですが、近くにこういった手仕事が今もなお残っているだなんて、なんだか嬉しいです。他の地域の削り花もそれぞれ個性があって面白そう。
「いま、秋田村から」を読んでいると、作り手の減少により途絶えてしてしまう文化や風習を繋いでいくことの大切さを改めて実感します。手工芸の魅力を知ると、実際に手に取りたい!と思う方もいるのではないでしょうか?そんな方に朗報です!
工芸品を購入できるオンラインショップも。

今村さんは、フリーペーパーだけでなくオンラインショップの運営も行っています。フリーペーパー内で登場した様々な工芸品を実際に購入することができるんです。
どのアイテムも繊細な職人技を感じられる上に、見ためがほっこりかわいらしいのもポイント。他にも、イタヤ細工のカゴや和紙の草履など気になる品が並んでいるので、ぜひ紙面と見比べながら手に取ってみてください!
秋田の郷土玩具や地域文化の魅力が丁寧に綴られたフリーペーパー「いま、秋田村から」は、NowvillageのHPからお取り寄せが可能。サイト上でPDF版を読むこともできますよ〜!
旅行がなかなかできない今ですが、フリーペーパーを通して秋田の文化や人々に想いを馳せてみてはいかがでしょうか?NowvillageのInstagramにて調査の過程を随時発信しているので、こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。
いま、秋田村から
発行:Nowvillage
HP:https://www.nowvillages.com
Instagram:https://instagram.com/nowvillages
オンラインショップ:https://nowvillages.shop-pro.jp
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