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名建築「中銀カプセルタワービル」を3Dでデジタルアーカイブするプロジェクトが実施中!

名建築「中銀カプセルタワービル」を3Dでデジタルアーカイブするプロジェクトが実施中!

こんにちは、haconiwa編集部 mo です。
haconiwaで度々ご紹介してきた名建築「中銀カプセルタワービル」。2022年4月より解体が進んでいることはご存知でしょうか?本日は、そんな中銀カプセルタワービルを文化的価値の記憶として3Dデータで保存しようとするプロジェクトをご紹介したいと思います。

中銀カプセルタワービル 3Dデジタルアーカイブとは?

「中銀カプセルタワービルの3Dデジタルアーカイブ」は、「建築・都市」「テクノロジー」を軸に、領域を横断しながら新しい価値を生み出すプラットフォームである「gluon(グルーオン)」が中心となって複数の専門家と共に進めるプロジェクトです。

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ここで改めて中銀カプセルタワービルについてご説明すると、日本を代表する建築家の黒川紀章氏の設計で1972年に完成した名建築。1960年代に日本の建築家・都市計画家のグループによって展開された建築運動「メタボリズム」の思想を体現する建物として世界的に知られています。しかし、竣工から50年経った建物は、老朽化が進み、ついに2022年4月から解体が進んでいます。

そんな名建築を文化的価値の記憶として3Dデータで保存。3次元計測技術で複雑な形状を正確に記録し、黒川紀章氏が設計した建築の価値を後世へ継承していくことを目指しているのです。

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記録には、ミリ単位で正確な距離を計測できるレーザースキャンのデータと、一眼レフカメラやドローンによって撮影した20,000枚以上の写真データを組み合わせて、実測に基づいて建物全体をスキャンすることで、実空間の情報をまるごと3次元データ化しているんだとか。想像するだけで膨大なデータ量…!3Dアーカイブするには大変な労力が必要なんですね。

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平面的な写真や図面だけでは記録しきれない複雑な形状や構造の立体的な記録に加えて、住人の方々が工夫して暮らす中で改変した軌跡や経年変化した建物の姿をありのままに記録することで、建築形状を正確に把握し、3Dデータとして後世へ残すことを目指しているそう。

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現代のテクノロジーを使うことで、オルタナティブな手法を提示し、アーカイブとして建物の価値を保存するだけにとどまらず、建物を生きた存在として、今の時代ならではの生かし方、デジタル空間上での活用・楽しみ方を構築していきたいと考えているそうです。
2Dでは伝えられない、3Dならではのこれからのデータの残し方ですね…!

スマートフォンでARが楽しめる!

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まだプロジェクトは進行中ですが、計測した3Dデータから、スマートフォンなどのデバイスで建築やカプセルの内部を手元に表示して楽しめるARが先日公開となりました。(※現在限定公開中。)
ブラウザ上で建物を上下左右様々な角度から見ることができ、好きなところに召喚して建物を鑑賞することができ、いつでもどこででも手元で楽しむことが可能になります。

こちらは中銀カプセルタワービル(写真奥)の前で、ARの同ビル(写真手前)と撮影したという画像。現地では建物が仮囲いに覆われていますが、3Dデータがあれば在りし日の姿をARで呼び起こすことができるのがおもしろいですね!

8月9日(火)までクラウドファンディング実施中!

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本日ご紹介したプロジェクトですが、「建築『中銀カプセルタワービル』を3次元スキャンで記録に残したい。」というタイトルで現在クラウドファンディングを実施中。
支援者には、カプセルの中に入れる『カプセルAR』を限定公開や、カプセルのNFT、高密度・超高解像度の3次元点群データ提供などの特典があるそう。気になった方、応援したいと思った方は、是非クラウドファンディングのページもチェックしてみてくださいね。

中銀カプセルタワービル 3Dデジタルアーカイブ

WEBサイト:https://gluon.tokyo/projects/3d-digital-archive-nakagin-capsule-tower
クラウドファンディング:https://motion-gallery.net/projects/3dda-nakagin

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