東京都現代美術館 リニューアル
こんにちは、箱庭キュレーターのKIMIです。
大規模改修工事のため約3年間休館していた東京都現代美術館が、いよいよ2019年3月29日(金)にリニューアル・オープン!アート好きな読者のみなさんは、気になっていたのではないでしょうか?

東京都現代美術館は、日本の戦後美術を中心に、広く内外の現代美術を体系的に研究、収集、保存、展示するため1995年3月に開館。それから20年を経た諸設備の改修と利便性の向上を図るために、2016年から約3年間休館していました。

リニューアルでは、展示室や講堂といった館内の内装、床、壁、天井を全面的に更新。それにより展示空間が輝きを取り戻しました。また、そうした設備面だけでなく、より訪れる方々が来館しやすい環境づくりに磨きをかけるために、様々なリニューアルがなされているんです。

館内外のサインや什器を一新!リニューアル限定ロゴも。

東京都現代美術館 リニューアル
リニューアルに当たり、館内外のサインが一新されました。美術館の目の前には、自然豊かな木場公園があります。その続きのように普段使いをしてもらえる美術館をコンセプトに、パブリックスペースを整備。また、各施設やカフェ&ラウンジ、美術図書室などを隅々まで楽しんでいただけるよう、サインと一体的にデザインされた什器を設置し、まちに開かれた美術館を目指しているそうです。

東京都現代美術館 リニューアル
この象徴的なエントランスホールの眺めは、リニューアル前の様子を思い浮かべるという方も多いのではないでしょうか?でも、よく見ると変わっているところがたくさんあるんです。

東京都現代美術館 リニューアル
館内を歩いていると目にする、各フロアへの誘導するための館内サイン計画は、株式会社日本デザインセンターの色部義昭さんが手掛けられました。公園から自然な流れで美術館に入りやすいように、また、国内外の来館者の方々にもすぐわかるようにデザインしたのだそう。

東京都現代美術館 リニューアル
展示室でアートを楽しんだあと、その余韻に浸るためのパブリックスペースもリニューアル。カフェやレストラン、ミュージアムショップから通じている中庭は、異世界に入り込んだような面白い空間になっています。

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こちらに置かれたユニークな形のソファをはじめとするサイン什器は、以前箱庭でも紹介したHAY TOKYOなども手掛けたスキーマ建築計画の長坂常さんが設計。思わず座りたくなるコロンとしたデザインが素敵です。

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地下に降りると現れるのは、美術図書室。その中に、黄色の床がとてもかわいいお部屋があります。こちらは今回のリニューアルによって誕生した、お子様も楽しめる美術書を集めた「こどもとしょしつ」。その他、映像資料が閲覧できる「メディアブース」も新設されています。

(1年間限定リニューアル・オープン記念デザイン)

(1年間限定リニューアル・オープン記念デザイン)

なんと、リニューアル・オープン記念ロゴも登場しました!美術館の活動にさらなる「+」(プラス)を、そしてより親しみをもっていただける美術館として邁進する思いを込めて、開館当時より使用しているロゴのデザイナーである仲條正義さんにデザインをお願いしたそう。このロゴは、1年間限定で使用されます。限定なのは寂しい面もありますが、よりこの1年愛着を持つことができそうですね。

ちなみにこのロゴは、ミュージアムという言葉の頭文字であるMを強調し、略称MOT(モット)という言葉からイメージされる積極性や上昇性(「もっともっと・・」)を、Tの文字を+(プラス)にすることで表しているそう。さらにTは「東京」の頭文字にも由来しているんです。

レストランは、家族でアートを楽しめる「100本のスプーン」がオープン!

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美術館へ行ったら、レストランも気になりますよね!地下1階に新たにオープンするのは、株式会社スマイルズが手掛けるファミリーレストラン「100本のスプーン」です。今回、あざみ野、二子玉川に続いて3店舗目の出店となります。

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100本のスプーンは、「コドモがオトナに憧れて、オトナがコドモゴコロを思い出す」がコンセプト。お子さまの「お父さんと同じものが食べたい」という気持ちを叶えるために、ほぼ全てのメニューがしつらえはそのままでハーフサイズが用意されているんです!また、赤ちゃんには旬の食材を使った離乳食を無料で提供。子育てで忙しいお母さんにはとても嬉しいサービスですよね。

そして、こちらのお店の一番の注目ポイントは、自分自身がアートの一部になる様々な仕掛け!

東京都現代美術館 リニューアル
テーブルの上をふと見上げると、天井に飾られた鏡の中に映る人影がまるで絵画のように見えるんです。ついつい絵になりきってポーズを決めてしまいそう。他にも、お子様と気軽にアートが楽しめる仕掛けがあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

2階にあるカフェ&ラウンジも見逃せない!その名も「二階のサンドイッチ」

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実は、2階にオープンするカフェ&ラウンジも株式会社スマイルズが新たな業態として出店。その名も「二階のサンドイッチ」。とても斬新なネーミングに興味がそそられます。

こちらのコンセプトは、「サンドイッチは額縁のような」です。アートは、額縁があることによって持ち運びが可能なもの。そして、それが多くの方に享受されて文化になっていくと考え、サンドイッチもまたアートと額縁との関係に似ているのではないかと発想したのだそう。お気に入りの料理をパンに挟むことによって、思い思いの場所に持ち運び、食してもらうことが理想なんだとか。

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アートと思いながら食べるサンドイッチは、格別に美味しそう。ドリンクも、まるでアートのように美しい!

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このカップのなんとも言えないユニークな絵柄にも注目!一般的に、こうしたドリンクのカップにはお店の名前のロゴが描かれていることが多いですよね。でも、こちらのお店では、それでは面白くないと考えたんだそう。

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そして生まれたのが、こちらの様々な形。カップに貼られているのと同様の形が、スタッフのバッチにもなっているんです!これは、なんとサンドイッチの具材をメタ化したものなのだそう。トマトかもしれないし、ハムかもしれない、とイメージが膨らんで、ますます食事が楽しくなりそうです。

ミュージアムショップ「NADiff contemporary」もリニューアル!

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1階に設置されたミュージアムショップ「NADiff contemporary」も、装いを新たにリニューアルオープンしました。現代アート関連書籍をはじめ、多様なアーティスト、クリエイターによるユニークなプロダクトを取り揃え、現代アートのスピリットを持ち帰ることができる「ここでしか出会えないモノ・コト」を、発見、体験するとができます。

東京都現代美術館 リニューアル
展覧会図録や MOT オリジナルグッズ他、期間限定でリニューアル・オープン記念トートバッグも販売するので、要チェックです。

オススメの過ごし方は、美術館の内側と外側をたっぷりと散策すること!

ここまで、リニューアルのポイントをご紹介してきましたが、もともと見所たっぷりの美術館であるため、お伝えしたいことの10%くらいしかお伝えできていない気がします(笑)。とにかく、遊びに行く時には十分時間をかけて、美術館の内側と外側をいったり来たりしながら、たっぷりと魅力を堪能するのがおすすめです。

(美術館地下1階)

(美術館地下1階)

公園側から美術館の敷地に入ってくると誘い込まれるのは、こちらの「水と石のプロムナード」。訪れる時間帯の光の差し方によって、違った魅力を感じられそうです。

(美術館中庭2階の風景)

(美術館中庭2階の風景)


ミュージアムショップから中庭に出入りできる扉も新設され、屋外コレクション作品を観ながら建物の内外を巡る動線が再設備されました。ついつい長居してしまいそうな居心地の良い空間が広がっています。

(鈴木昭男《道草のすすめ―「点 音(おとだて)」and “no zo mi”》)

(鈴木昭男《道草のすすめ―「点 音(おとだて)」and “no zo mi”》)


そして、屋外展示場には、サウンド・アーティストの鈴木昭男さんの作品《道草のすすめ―「点 音(おとだて)」and “no zo mi”》が新たに登場。この「点 音(おとだて)」のプレートは、美術館の至る所に配置されているので、建物と共に散策するのも新しい発見があって楽しいですよ。

リニューアル・オープン記念展として、2つの展覧会が開催!

今回、リニューアル・オープン記念展として、企画展は「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」、コレクション展は「MOTコレクション ただいま / はじめまして」が開催されます。

(「百年の編み手たち」展示風景:藤牧義夫「隅田川両岸画巻 NO.3」1934年)

(「百年の編み手たち」展示風景:藤牧義夫「隅田川両岸画巻 NO.3」1934年)


「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」展は、1910年代から現在までの百年にわたる日本の美術について、編集的な視点で新旧の表現を捉えて独自の創作を展開した編み手である作家たちの実践として、同館のコレクションを核に再考するものです。

(「百年の編み手たち」展示風景)

(「百年の編み手たち」展示風景)


企画展示室3フロア全てを使っているので、ボリュームたっぷり。コレクションの中から、選りすぐりの作品だけでなく、図書室の創作版画誌や特別文庫など戦前からの貴重な資料が紹介されています。

(「MOTコレクション ただいま / はじめまして」展示風景)

(「MOTコレクション ただいま / はじめまして」展示風景)


一方、コレクション展の「MOTコレクション ただいま / はじめまして」展では、この3年弱に及ぶ休館中に、約400点の新たに収蔵された作品を中心に紹介します。
たくさんの「はじめまして」の作品と修復を終えた「ただいま」の作品も展示されていて、どれもワクワクする作品がばかり。ぜひ合わせてご覧ください。

東京都現代美術館 リニューアル
約3年間の休館を経て、リニューアル・オープンした東京都現代美術館。懐かしさだけでなく、更なる魅力が見つかり、これからますます楽しみが増えそう。お子さんとのお出かけスポットとしても、デートスポットとしてもオススメです。ぜひ、足を運んでみてくださいね。

    東京都現代美術館

    https://www.mot-art-museum.jp/

    企画展:「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」

    会期:2019年3月29日(金)〜6月16日(日)
    会場:東京都現代美術館 企画展示室 3階、1階、地下2階
    住所:東京都江東区三好4−1−1
    時間:10:00〜18:00
    休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
    料金:一般 1,300円(1,040円)/大学生・専門学校生・65歳以上 900円(720円)/中高生600円(480円)/小学生以下無料 
    ※()内は20名以上の団体料金、企画展のチケットでコレクション展も観覧可能
    https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/2019/weavers-of-worlds/

    コレクション展:「MOT コレクション ただいま/はじめまして」

    会期:2019年3月29日(金)〜6月16日(日)
    会場:東京都現代美術館 コレクション展示室 1階、3階
    住所:東京都江東区三好4−1−1
    時間:10:00〜18:00
    休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
    料金:一般 500円(400円)/大学生・専門学校生 400円(320円)/高校生・65歳以上 250円(200円)/中学生以下無料 
    ※()内は20名以上の団体料金
    https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/2019/pleased-to-meet-you/